山田孝之「試しに笑え」、仲里依紗「無理でも笑え」死んだ様に生きる男女が生き抜こうともがく!佐藤二朗『はるヲうるひと』予告編

鬼才俳優・佐藤二朗が主宰する演劇ユニット「ちからわざ」で2009年に初演、2014年に再演され演劇界からも絶賛された舞台を、佐藤が監督・原作・脚本さらには自ら出演も果たし、山田孝之主演、仲里依紗、坂井真紀共演で映画化する『はるヲうるひと』が、6月4日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。

本作は、架空の島の売春宿で、生きる手触りが掴めず死んだ様に生きる男女が、それでも生き抜こうともがく壮絶な闘いを描く。2019年度第35回ワルシャワ映画祭の1-2コンペティション部門(長編監督2作目までの部門)への正式出品に続き、2020年11月5日に開幕した第2回江陵国際映画祭にて最優秀脚本賞を受賞した。

予告編では、架空の島の売春宿で、店を仕切り、凶暴凶悪な性格をした長男・哲雄(佐藤二朗)にこびへつらいながらも、持病で床に伏す長女・いぶき(仲里依紗)に寄り添い続ける次男・得太(山田孝之)の姿が映し出される。「笑え、殺したいほど憎くても。」というナレーションが、彼らの人生が壮絶なものであることを予感させる。

『はるヲうるひと』
6月4日(金)より、テアトル新宿ほか全国公開
監督・原作・脚本・出演:佐藤二朗
出演:山田孝之 仲里依紗 今藤洋子 笹野鈴々音 駒林怜 太田善也 向井理 坂井真紀
配給:AMGエンタテインメント

【ストーリー】 その島は、至るところに「置屋」が点在する。本土からは日に二度連絡船が出ており、客の往来の足となっている。住民たちはこの閉塞された島で一生を過ごす。女は客から「外」の話を聞いて思いをはせる。男は、女たちのそんな「夢」を一笑に附して留まらせる。ある置屋にその「三兄妹」はいた。長男の哲雄(佐藤二朗)は店を仕切り、その凶暴凶悪な性格で恐れられている。次男の得太(山田孝之)は哲雄にこびへつらい、子分のようにしたがっている。長女のいぶき(仲里依紗)は、長年の持病を患い床に伏している。ここで働く4人の個性的な遊女たちは、哲雄に支配され、得太をバカにして、いぶきに嫉妬していた。女を売る家で唯一女を売らず、それどころか優遇された箱入り娘。しかも、いぶきはだれよりも美しかった。その美しいいぶきを幼少から見守り寄り添う得太であった…。

© 2020「はるヲうるひと」製作委員会