日本の未来を切り開いた五代友厚の物語を、田中光敏監督が三浦春馬主演で映画化する『天外者』（読み：てんがらもん）が、12月11日より公開される。このほど、11月30日にＴＯＨＯシネマズ 六本木ヒルズにて完成披露上映会が行われ、キャストの三浦翔平、西川貴教、森永悠希、森川葵、蓮佛美沙子、筒井真理子、田中光敏監督が登壇した。

本作で坂本龍馬という大役を演じた三浦。「いろんな先輩方が演じた中で、どうしたら僕の色が出せるか？とすごく考えていた」そうだが、「五代才助演じる三浦春馬くんがいたからこそできた龍馬」と、今年7月に30歳で亡くなった俳優・三浦春馬を称えた。

岩崎弥太郎役を演じた西川は、自身の役について「これまでは手段を選ばない、非情な部分が描かれていたことが多かったですが、これだけ大きな組織を一大で築き上げるには人間的な魅力があった方」と持論を展開。「愛らしさを表現」する上で、「体重を増やして。ちょっと、ポッチャリ目で」撮影に臨んだことを明かしつつ、「その中心で春馬が頑張ってくれた」と撮影を振り返った。

故・三浦春馬と高校の同級生だったという蓮佛。本作出演の正式なオファーがある前に、三浦から「蓮ちゃん、この役やってくれない？」と声をかけられたそうで、「そんな経験がなかったので（笑）。結果、夫婦役ができて、すごくうれしかった」と感慨深げに語っていた。

最後に挨拶した三浦は、熱い思いが込み上げたのか、天を仰ぎつつ「どうか彼の熱量と、必死に生きた五代才助の熱量を目に焼き付けて」と瞳を潤ませながら熱く語っていた。

『天外者』
12月11日（金）より、ＴＯＨＯシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督：田中光敏
脚本：小松江里子
出演：三浦春馬　三浦翔平　西川貴教　森永悠希　森川葵　蓮佛美沙子　生瀬勝久　筒井真理子
配給：ギグリーボックス

【ストーリー】　江戸末期、ペリー来航に震撼した日本の片隅で、新しい時代の到来を敏感に察知した若き二人の青年武士が全速力で駆け抜ける。五代才助（後の友厚／三浦春馬）と坂本龍馬（三浦翔平）。二人はなぜか、大勢の侍に命を狙われている。日本の未来を遠くまで見据える二人の人生が、この瞬間、重なり始める。攘夷か、開国か…。五代は激しい内輪揉めには目もくれず、世界に目を向けていた。そんな折、遊女のはる（森川葵）と出会い「自由な夢を見たい」という想いに駆られ、誰もが夢見ることのできる国をつくるため坂本龍馬、岩崎弥太郎（西川貴教）、伊藤博文（森永悠希）らと志を共にするのであった。

©︎2020 「五代友厚」製作委員会