日本を代表する映画監督・黒沢清が、主演に蒼井優、共演に高橋一生を迎え、6月6日にNHK BS8Kにて放送された同名ドラマを、スクリーンサイズや色調を新たにして映画化する『スパイの妻』が、10月16日より公開される。このほど、本作の90秒予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。
1940年。満州で偶然、恐ろしい国家機密を知ってしまった優作は、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。聡子は反逆者と疑われる夫を信じ、スパイの妻と罵られようとも、その身が破滅することも厭わず、ただ愛する夫とともに生きることを心に誓う。太平洋戦争開戦間近の日本で、夫婦の運命は時代の荒波に飲まれていく…。
本作で初めて映画音楽を手掛けた長岡亮介の壮大な旋律が印象的な90秒予告編。国家機密を知った優作(高橋一生)と、愛する夫を信じる聡子(蒼井優)は、やがて自らもその機密を追うことに。そこに現れる女の死体。泰治(東出昌大)が二人の動向に疑いの目を向けはじめる。そして、怪しげに画面に浮かび上がる「満州から連れ帰った女」「油紙に包まれたノート」「金庫にフィルム」の文字…正義、欺瞞、裏切り、信頼、嫉妬、幸福が入り混じり、物語は疑心暗鬼に渦巻いていく。そしてついにスパイ疑惑で連行される優作。「誰が通報した?」という優作の問いに「あなたもよくご存じの方だ」とゆっくりと答える泰治。一体誰が通報したのか?果たして夫婦は愛を貫けるのか、それとも…。日本映画界の第一線で活躍する役者陣の鬼気迫る演技に目を見張り、一筋縄でいかない物語に手に汗握る。
ポスタービジュアルには、「太平洋戦争前夜。愛と正義に賭けたふたりがたどり着くのは、幸福か、陰謀かー。」というコピーが添えられ、純粋とも企みともとれる意味深な表情でこちらをじっと見つめる聡子、ドアの外に目をやり遠くを見つめる優作、そして二人越しにこちらを睨みつける泰治3人の姿が収められる。それぞれ向ける視線の先にあるものとは?そして、信じるべきは一体誰なのか?戦乱の波に翻弄された夫婦の行く末が気になる、ミステリアスで力強いビジュアルになっている。
『スパイの妻』
10月16日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督・脚本:黒沢清
脚本:濱口竜介 野原位
音楽:長岡亮介
出演:蒼井優 高橋一生 坂東龍汰 恒松祐里 みのすけ 玄理 東出昌大 笹野高史
配給:ビターズ・エンド
【ストーリー】 1940年、神戸で貿易商を営む優作(高橋一生)は、赴いた満州で偶然恐ろしい国家機密を知り、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。聡子(蒼井優)は反逆者と疑われる夫を信じ、スパイの妻と罵られようとも、その身が破滅することも厭わず、ただ愛する夫とともに生きることを心に誓う。太平洋戦争開戦間近の日本で、夫婦の運命は時代の荒波に飲まれていく…。
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