圧倒的なカリスマ性と才能を携え、映画界の革命児として躍進を遂げてきたグザヴィエ・ドラン監督の最新作『Matthias&Maxime(原題)』が、邦題『マティアス&マキシム』として9月25日より公開されることが決定した。併せて、特報映像と場面写真がお披露目となった。
グザヴィエ・ドラン監督が『トム・アット・ザ・ファーム』以来6年ぶりに役者として自身の作品に出演し、故郷モントリオールで親しい仲間と共に作り上げた本作は、これまで一貫して描き続けてきた“母と子”というテーマから一新、二人の青年の友情と揺れる恋心に焦点を当てた青春ラブストーリー。溢れ出る愛おしさ、触れたい衝動、相手を追いかける眼差しなど、スクリーンに映し出される全てが「恋」そのものを物語り、「誰かを好きになること」の切なさと喜びが凝縮された新たな愛の傑作。第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、各メディアからは絶賛の声が寄せられた。ドラン本人は本作を「初めて手掛けた純粋なラブストーリー」と語っている。
今作の特徴として、『わたしはロランス』『Mommy/マミー』など初期の代表作品で見られる繊細な心理描写、余韻を残すセリフが印象的に使用されており、その原点回帰も見どころの一つである。
特報映像には、親友と交わした偶然のキスで、自分の中に芽生えた予期せぬ感情に戸惑う主人公たちの姿が映し出される。中盤には大きく手を広げ空を仰ぐ、監督自らが演じるマキシムの姿もあり、それはまるでドランの大ヒット作『Mommy/マミー』を彷彿とさせる。美しい恋人もいる30歳を迎えたマティアスとマキシムが、友情と恋の間で悩み葛藤する様子が垣間見える30秒。二人の間に愛は生まれるのか、友情は守られるのか。グザヴィエ・ドランが魅せる、新たな愛の章の幕開けが感じられる。
■グザヴィエ・ドラン(監督) コメント
これまで描いたことのなかったラブストーリーを描きたかった。30歳のマティアスとマキシムは、5歳の頃からの親友であり兄弟のような関係。でも、ある時それまでの彼らの関係や強い絆が変わろうとしている、それこそがこの映画のテーマなんだ。それまで互いに恋心は抱いていなかったものの、偶然のキスをきっかけに相手を愛しているかもしれないという感情に襲われ、戸惑う。そんな友情と恋の狭間で揺れる二人の青年を描きたかったんだ。それともう一つ、これはホモセクシャリティがテーマの映画ではない。これは普遍的なラブストーリーなんだ。性別にかかわらず、恋と友情の狭間で揺れる感情っていうのは、誰もが一度は経験したことがある感情だと思うんだ。
『マティアス&マキシム』
9月25日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督・脚本・出演:グザヴィエ・ドラン
出演:ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス ピア・リュック・ファンク ハリス・ディキンソン アンヌ・ドルヴァル
配給:ファントム・フィルム
【ストーリー】 マティアスとマキシムは30歳で幼馴染。友人が撮る短編映画で男性同士のキスシーンを演じることになった二人は、その偶然のキスをきっかけに秘めていた互いへの気持ちに気づき始める。美しい婚約者のいるマティアスは、親友に芽生えた感情に戸惑いを隠せない。一方、マキシムは友情が壊れてしまうことを恐れ、想いを告げずにオーストラリアへと旅立つ準備をしていた。迫る別れの日を目前に、二人は抑えることのできない本当の想いを確かめようとするのだが…。
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