山﨑賢人&松岡茉優が見せる“幸せ”と“孤独”!多彩な表情で二面性を表現『劇場』場面写真

又吉直樹が芥川賞受賞作品となった「火花」より前に書き始めていた作家の原点とも言える恋愛小説を、主演に山﨑賢人、共演に松岡茉優を迎えて、行定勲監督が映画化する『劇場』が、4月17日より公開される。このほど、本作の場面写真がお披露目となった。

本作は、劇作家を目指す主人公・永田と、彼に恋をし必死に支えようとする沙希の、生涯忘れることができない7年間の恋を描くラブストーリー。

二人の恋愛に加えて、表現者の苦悩や葛藤も描かれる本作。行定監督は本作について「美しいものと醜いものが映っている青春映画にしたいと思った」と語っており、完成した映画を観た原作者・又吉も「“生々しさ”とか“痛み”みたいな、そういう部分を小説でも描いたつもりだったので、それが映像になると、よりいい意味で“いるな”っていう感じがしました」とコメント。その言葉通り、劇中では恋をして幸せそうな二人の姿と、その一方で夢を追う中ですれ違っていくやりきれなさが容赦なく描かれており、場面写真でも永田(山﨑賢人)と沙希(松岡茉優)のそうした二つの側面を垣間見ることが出来る。

永田は“表現者“であろうとして虚勢を張っているが、沙希の前では安心しきった笑顔や純粋無垢な瞳を見せる。その一方で創作を生業として生きていくことへの不安や孤独も見せて、しばしばその苛立ちを沙希にぶつけてしまうのだが、山﨑が演じるとどこか憎み切れない男に見えてしまう。可愛らしい笑顔と生気がない目で近寄り難い空気を発する時のギャップは凄まじく、髭を生やした外見もさることながら、演技の面でも今まで見たことのない山﨑の姿を見ることが出来る。

そして沙希も、厄介な永田の全てを受け入れるような慈愛に満ちたほほ笑みを見せる一方で、寂しい表情で涙を流したりと、劇中で多彩な表情を見せる。過去様々な恋愛映画を手掛けてきた行定監督による演出の冴えはもちろんだが、『勝手に震えてろ』、『万引き家族』、『蜜蜂と遠雷』と近年様々な作品に出演し、その度に映画賞を受賞してきた松岡がその演技力を遺憾なく発揮している。

『劇場』
4月17日(金) 全国ロードショー
監督:行定勲
原作:又吉直樹「劇場」
脚本:蓬莱竜太
出演:山崎賢人 松岡茉優 寛一郎 伊藤沙莉 上川周作 大友律 井口理(King Gnu) 三浦誠己 浅香航大
配給:松竹 アニプレックス

【ストーリー】 中学からの友人と立ち上げた劇団「おろか」で脚本家兼演出家を担う永田(山崎賢人)。しかし、その劇団は上演ごとに酷評され、解散状態となっていた。ある日、永田は街で、偶然、女優になる夢を抱き上京し、服飾の学校に通っている学生・沙希(松岡茉優)と出会う。常に演劇のことだけを考え、生きることがひどく不器用な永田を、沙希は「よく生きてこれたね」と笑い、いつしか二人は恋に落ちる。沙希は「一番安全な場所だよ」と自宅に永田を迎え一緒に暮らし始める。沙希は永田を応援し続け、永田もまた自分を理解し支えてくれる彼女に感じた事のない安らぎを覚えるが、理想と現実と間を埋めるようにますます演劇に没頭していき…。

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