伊藤健太郎、ブルマの匂いを嗅ぎ「変態性は開花しなかったわけではない」

累計発行部数300万部を記録した押見修造の人気コミックを、メインキャストに伊藤健太郎、玉城ティナ、秋田汐梨、飯豊まりえを迎えて実写映画化する『惡の華』が、9月27日より公開される。このほど、8月8日にTOHOシネマズ 日比谷にて完成披露舞台挨拶が行われ、キャストの伊藤健太郎、玉城ティナ、飯豊まりえ、秋田汐梨、井口昇監督が登壇した。

鬱屈とした青春と、行き場のない衝動を描いた本作で主役・春日高男を務めた伊藤。中学生を演じる上で「少年の心になることがまず大事」だと思ったそうで「当時の自分と向かい合って、目線を同じにする作業から始めて。お酒もやめていた」という。監督が8年間も温めた作品の中で「僕を物語の主人公に選んでいただけたのは本当に感謝しかない。愛をもって全力で演じた」と力説した。

クラスの問題児で、春日の中に自分と通ずる何かを見つけ、執拗につきまとう仲村佐和役の玉城。その異質なキャラクターは「原作ですでに確立されていて、そこを超えていかなければいけないというプレッシャーはあった」というが、独特のセリフや立ち姿を表現する上で「漫画のコマを写真に撮って、シーンの直前に見返した。待ち受けにもしていた」ことを明かして、会場を驚かせた。

強烈なシーンを聞かれた玉城は、伊藤にブルマを履かせるシーンをあげ、「人生で二度とないんじゃないか。良かった、履かせられて(笑)」と満足そう。続けて伊藤はブルマの匂いを嗅ぐシーンをあげ、「あれは、なかなかねえ…」と口ごもると、玉城から「慣れてたじゃん。日常茶飯事かと思った」とツッコまれ、「ちょっと待て! 馬鹿言ってんじゃないよ!」と声をあげて否定。監督から「ブルマの繊維、分子、全てを吸い取ってくれ」と言われた伊藤は、「最初、この人、何言ってんだろう? と思ったんですけど、嗅いだ瞬間に春日ってこういうことなんだ」と理解を深めたという。MCからの「変態性が開花した?」という質問には、少し考えてから「開花しなかったわけではない…。変態が分かってしまった」ことを明かして、会場を笑いに包んでいた。

『惡の華』
9月27日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:井口昇
原作:押見修造「惡の華」(講談社「別冊少年マガジン」所載)
脚本:岡田麿里
主題歌:リーガルリリー「ハナヒカリ」(Office Augusta / Bandwagon)
出演:伊藤健太郎 玉城ティナ 秋田汐梨 飯豊まりえ 北川美穂 佐久本宝 田中偉登 松本若菜 黒沢あすか 高橋和也 佐々木すみ江 坂井真紀 鶴見辰吾
配給:ファントム・フィルム

【ストーリ―】 山々に囲まれた閉塞感に満ちた地方都市。中学2年の春日高男(伊藤健太郎)は、ボードレールの詩集「惡の華」を心の拠り所に、息苦しい毎日をなんとかやり過ごしていた。ある放課後、春日は教室で憧れのクラスメイト・佐伯奈々子(秋田汐梨)の体操着を見つける。衝動のままに春日は体操着を掴み、その場から逃げ出してしまう。その一部始終を目撃したクラスの問題児・仲村佐和(玉城ティナ)は、そのことを秘密にする代わりに、春日にある“契約”を持ちかける。こうして仲村と春日の悪夢のような主従関係が始まった…。仲村に支配された春日は、仲村からの変態的な要求に翻弄されるうちに、アイデンティティが崩壊し、絶望を知る。そして、「惡の華」への憧れと同じような魅力を仲村にも感じ始めた頃、二人は夏祭りの夜に大事件を起こしてしまう…。

©押見修造/講談社 ©2019 映画『惡の華』製作委員会