オリジナル時代劇最新作にして「時代劇専門チャンネル」開局20周年記念作品の最後を飾る、藤沢周平のサスペンス時代小説の映像化となる、瑛太主演、橋爪功共演の『闇の歯車』が、2019年2月9日に時代劇専門チャンネルにてテレビ初放送、それに先立ち2019年1月19日より全国5大都市を中心に期間限定上映されることが決定した。
時代劇専門チャンネルは、「時代劇の灯を消すな」というスローガンのもと、これまで18作品に及ぶ本格的な時代劇作品を手掛け、時代劇のスタンダードともいえる“義理人情”の世界を描いてきた。本チャンネルでは、開局20周年の節目を迎えるにあたり、“次の20年を見据えて”、藤沢周平が犯罪という人間のダークサイドに切り込んだ同名サスペンス時代小説を映像化する。
藤沢周平作品では珍しい“サスペンス”を映像化した本作は、現金強奪という犯罪に一獲千金を夢見て、謎の男の呼びかけで集まった4人の男たちの運命を描く。主演には、若い世代を中心に圧倒的な支持を集める瑛太、その好敵手に橋爪功。監督は、ドラマ「鬼平犯科帳 THE FINAL」「剣客商売(北大路欣也版)」「三屋清左衛門残日録」シリーズを手掛ける山下智彦が務める。
キャスト コメント
■瑛太
藤沢周平作品は、時代劇の中でも特別な世界観を感じます。その中で念願かない、大先輩である橋爪さんと対決することになるのがとても楽しみです。初日に橋爪さんと目と目が合う芝居だけで、武者震いを隠せませんでした。そして、時代劇に精通している山下監督のもとで主演を務めることは、自分にとっても大きな意味を持つことになるでしょう。監督は明るく面白いが、勢いがある。まさに「怪物」。初日の1カット目、威勢よすぎる掛け声「スターツ」を聞き、“作品に命を懸けて向き合っている”ことを感じました。刺激を与えてくれる存在でありながら、温かい目でも見てくれる。そんな監督だからこそ、キャスト、スタッフは全力で監督についていく。そして現場全体に安心感が生まれるのでしょう。このスタッフ、キャストで作っていけば、台本を読んで想像した以上のものが生まれていくと確信してます。
(C)須田卓馬
■橋爪功
時代劇専門チャンネルのオリジナル時代劇に出演するのは、「鬼平外伝 老盗流転」「吹く風は秋」に続いて3作目になりますが、こうして再び声をかけてもらえることが嬉しく、楽しく演じさせていただいています。これからお年寄りの方々が増えていく中で、シニア世代が楽しめるエンターテインメントが必要だと感じています。今回の作品は「義理人情」ではなく「サスペンス」が主軸。たくさん悪党が出てきて、誰に注目したらいいのかわからないくらい、色々な視点からお楽しみ頂けると思います。こうした新しい形の時代劇も味わって頂ければ嬉しいです。
『闇の歯車』
2019年2月9日(土) 時代劇専門チャンネルにて放送予定
2019年1月19日(土)より丸の内TOEIほか全国5大都市を中心に期間限定上映
監督:山下智彦
原作:藤沢周平「闇の歯車」(講談社文庫/文春文庫)
脚本:金子成人
出演:瑛太 橋爪功
配給:東映ビデオ
【ストーリー】 人の顔は闇に溶け、静けさが街を支配する一瞬の時間。江戸時代、人々は、魑魅魍魎が蠢(うごめ)くと言われるその時刻を畏れをもって迎えた…。初秋の頃、江戸・深川。闇の世界で日々の糧を得る佐之助は、行きつけの酒亭おかめで、謎の男・伊兵衛と出会う。「儲け話があるんですよ。一口、乗っちゃくれませんか」。危険な匂いを感じ、席を蹴る佐之助。同じ頃、ふとしたきっかけでおくみという女と暮らすことに…。彼女との未来に仄かな希望を抱く佐之助は、やがて伊兵衛の誘いに乗る。しかし、仲間となる男たちは、浪人、若旦那、白髪の老人―いつもおかめで顔を合わせながら、口を聞いたこともない男たちだった…。佐之助らいずれも押し込みなどしたことがない素人四人。そして、伊兵衛。狙うのは、逢魔が刻、さる商家に眠る七百両。回りだす闇の歯車。しかし―それぞれを取り巻く女たちをも巻き込んで、彼らの人生の歯車は静かに狂い始める…。
(C)2019「闇の歯車」製作委員会