2017年のカンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門にて上映され大きな話題となった映画『暁に祈れ』が12月8日より公開される。このほど、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられ、併せて、新ポスタービジュアルがお披露目となった。
本作は、汚職や殺人が蔓延する実在のタイの刑務所に服役し、ムエタイでのし上がっていったイギリス人ボクサー、ビリー・ムーアの自伝ベストセラー小説を完全映画化。ボクサーのビリー・ムーアは、タイで自堕落な生活を過ごすうちに麻薬中毒者になってしまい、ある日、警察から家宅捜索を受けて逮捕され、タイで最も悪名高い刑務所に収容される。死と隣り合わせの日々を過ごすビリーだったが、所内に設立されたムエタイ・クラブとの出会いが彼を変えていく。主人公ビリーを演じるのは、『グリーンルーム』、TVシリーズ「ピーキー・ブラインダーズ」、『きみへの距離、1万キロ』などに出演の新星ジョー・コール。ボクサー役を演じるにあたり何か月も肉体改造に励み、過酷な30日間の撮影に挑んだ。
『ジョニー・マッド・ドッグ』で世界的に評価された本作のジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督は、撮影場所に本物の刑務所を使用し、主要キャスト以外は実際の元囚人やボクシングチャンピオンを起用した。監督は、“本物”にこだわり抜いた理由として、「私は観客に“能動的”になってほしいと思いました。ただ映画を遠くからエンターテイメントとして眺めるだけではなく、ボクサーや囚人の視点から感じ取り、直感的な方法で、ビリーの人生を経験してもらいたかったのです」と説明。本編では、タイ語を知らないビリーの恐怖を観客に味わわせるため、余計な字幕も省略されている。
著名人絶賛コメント
■那須川天心(キックボクサー)
ビリーが試合をする度に、周りの期待や嫉妬など色々な感情があって、それを乗り越え更生していく姿に感動しました。
■丸山ゴンザレス(犯罪ジャーナリスト)
救いようのなかったクズが、リングに希望を見出す。神頼みさえも許されない監獄で、自らの拳にこそ神は宿ると信じて戦う姿は、どんなビッグマッチよりも観客を魅了する。
■小島秀夫(ゲームクリエイター)
ボクシング映画は大好物だが、こんなにも”あした”のないボクシング映画は初めてだ。リング場外から鑑賞するというのではなく、1ラウンド目から観客も地獄の様な”監獄”の中にいる感覚。さらに「ジョニー・マッド・ドック」の監督なので、最後まで”タオル”は投げ込んでくれない。覚悟しろ!
■阪本順治(映画監督)
気弱で暴力的な私を見せつけられているような映画だった。でも、感動した。余分なものは排し、これぞ映画。主人公の人生はもどかしさを感じて生きる私たちの“いま”と地続きだ。
■山口貴由(漫画家/「シグルイ」)
ずっと殴られているような感覚。鉄を叩いて鋼にするような、そんな映画だ
■梁石日(作家)
これほど凄まじく、美しい映画を私はみたことがない。
■松原利光(漫画家/「リクドウ」)
圧倒的な暴力と地獄の中に放り込まれたビリーを言葉でなく拳で描かれた拳闘士の物語に絶望と希望を見ました!
■藤代冥砂(写真家)
刑務所の閉じた世界で赤裸々になる人間の血と暴力に満ちた負の本性を容赦なく描きながら、ファッションムービーの余韻がある稀有な作品
■東京ダイナマイト ハチミツ二郎(お笑い芸人)
リアル。ヤバイなんて言葉じゃ効かない。この地獄の刑務所は本当にある。この映画、弱い奴は観れないかもしれない。
■羽田圭介(小説家)
漫然と生きるのは誰にでもできる。しかし精神は死ぬ。裸一貫になっても、なにかに夢中になれること、それが人間の幸福のほとんどを決めるのだと実感した。
『暁に祈れ』
12月8日(土) ヒューマントラストシネマ渋谷&有楽町、シネマート新宿ほか全国順次公開
監督・脚本:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール
原作:ビリー・ムーア
出演:ジョー・コール ポンチャノック・マブラン ヴィタヤ・パンスリンガム
配給:トランスフォーマー
【ストーリー】 ボクサーのビリー・ムーアは、タイで自堕落な生活を過ごすうちに麻薬中毒者になってしまう。ある日、警察から家宅捜索を受けたビリーは逮捕され、タイで最も悪名高い刑務所に収容される。そこは殺人、レイプ、汚職が横行する、この世の地獄のような場所だった!死と隣り合わせの日々を過ごすビリーだったが、所内に設立されたムエタイ・クラブとの出会いが彼を変えていく。世界的なベストセラーをベースにした真実の物語。
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