国連史上最悪の政治スキャンダルを描いたポリティカル・サスペンス『バグダッド・スキャンダル』が、11月3日より公開となる。このほど、ジャーナリストの田原総一朗、タレントのフィフィ、フォトジャーナリストの安田菜津紀より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

本作は、元国連職員のマイケル・スーサンが自身の体験をもとに書き起こした2008年のベストセラー小説「Backstabbing for Beginners」の映画化。困窮するイラク国民を救うはずの夢の人道支援プログラム「石油・食料交換プログラム」の裏で行われていた国連史上最悪の政治スキャンダルを描く。「石油・食料交換プログラム」は、国連がイラクの石油を管理し、その販売金で食料を購入、それを市民に配給するという支援計画だったが、総額640億ドル（約7兆1千億円）という巨額の予算のため賄賂や不正が横行し、2003年に終了した。

主人公マイケルを演じるのは、『ダイバージェント』シリーズや『アンダーワールド』シリーズのテオ・ジェームズ。実生活でも難民キャンプに赴くなど社会問題解決に関心が高く、本作ではエグゼクティブ・プロデューサーも兼ねている。さらに、『ガンジー』で第55回アカデミー賞主演男優賞を受賞したベン・キングズレー、『ブリット』『2重螺旋の恋人』に出演したジャクリーン・ビセットら名優たちが脇を固める。監督は、『ストックホルムでワルツを』でスウェーデン映画界最高の栄誉である第49回ゴールデン・ビートル賞で監督賞を受賞したペール・フライが務める。

著名人 絶賛コメント

■田原総一朗（ジャーナリスト）
主人公マイケル・サリバンが国連に採用されたときからスリルとサスペンスで、最後まで息をつかせない。最近観た中で最も凄まじい映画だ！

■フィフィ（タレント）
あの頃のイラク、何が真実だったのか。陰謀論と片付けられるはずだった危険すぎるスキャンダル。自分なら何ができるだろう？惨劇に群がる世界中の強欲たちに立ち向かえるだろうか、そして正義を貫けるだろうか。

■安田菜津紀（フォトジャーナリスト）
見終えた後、しばし言葉を失い、沈黙した。底知れぬ欺瞞に圧倒されただけではない。あの時、国連機関を過信し、どこか思考停止していなかっただろうか。そう、自分自身に突きつけられたからだ。

『バグダッド・スキャンダル』
11月3日（土）よりシネマカリテほか全国順次公開
監督・脚本：ペール・フライ
原作：マイケル・スーサン「Backstabbing for Beginners」
脚本：ダニエル・パイン
出演：テオ・ジェームズ　ベン・キングズレー　ジャクリーン・ビセット　レイチェル・ウィルソン
配給：アンプラグド

【ストーリー】　2002年。24歳のアメリカ人青年マイケルは、念願だった国連事務次官の特別補佐官に任命され、国連が主導する「石油・食料交換プログラム」を担当することになった。これはイラクがクウェートに侵攻したことによる経済制裁の影響で、貧困にあえぐイラクの民間人を救う人道支援計画。国連の管理の元でイラクの石油を販売し、食料に変えてイラクの国民に配るというプロジェクトだ。一見理想的な政策に見えるこのプロジェクトに、実はフセイン自身が関与し、国連を中心とした世界各国の企業や官僚機構が関わっていることが判明。やがて世界に例を見ない巨額の汚職事件に発展していく。

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