『ハンナとその姉妹』『サイダーハウス・ルール』で2度のアカデミー賞を受賞し、クリストファー・ノーランの『バッドマン』シリーズ、『キングスマン』など数多くの人気作品に出演している英国を代表する名優マイケル・ケインがプレゼンターを務め、ポール・マッカートニー、ツィギーらと共に、彼らが生きた激動の1960年代のイギリスを舞台にしたドキュメンタリー映画『MY GENERATION』が、邦題『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』として2019年1月5日より公開されることが決定した。
今回マイケル・ケインはプロデューサー、そしてプレゼンターとして参加。「マイケルや彼の仲間たちがイギリスの階級に支配された社会を先頭に立って非難し、どのように新たなポップカルチャーが生まれたてきたのか。彼らや60年代に対して大きな恩義を感じているのは、私だけではないはず」と語るデヴィッド・バッティ監督と共に、6年がかりで50以上のインタビュー撮影を敢行し制作。不滅の人気を誇るビートルズ、ローリング・ストーンズ、ザ・フーといった大物ミュージシャンをはじめ、日本でも一世を風靡したモデルのツィギー、ミニスカートやカラータイツの発案者であるメアリ―・クヮントといったキーパーソンに取材し、若き日の姿に現在の声をかぶせるという大胆な手法もとっている。
また、ジョン・レノンやデヴィッド・ボウイなどの数多くの伝説的パイオニアたちの貴重なアーカイブ映像もたっぷり盛り込まれており、時代をリードした人々のコメントを通じて光あふれる60年代を体感することができる。マイケル・ケインのユニークでオリジナルな時代に対する愛情あふれるナレーションと60年代のカルチャー・アイコンが多数登場する、当時の生々しい感覚が蘇ってくる映画が誕生した。
そして、10月11日より開催中の京都国際映画祭2018にて特別招待作品として上映され、シルク、レイザーラモン、トレンディエンジェルの5名が登壇するトークイベントが開催された。
京都国際映画祭2018の2日目となる10月12日に、本作は特別招待作品として上映され、上映後にシルク、レイザーラモンのHGとRG、トレンディエンジェルの斎藤司とたかしが登壇し、トークイベントが行われた。ロンドンに留学経験のあるシルクは当時を振り返り、「当時はどうしてあんなにロンドンの若者が混沌としているか不思議だったけど、本作を見てようやく理解できました。いい映画でした!」と作品を絶賛。サングラスを頭に乗せ登場したレイザーラモンRGは「自転車で日本一周してた人です」と時事ネタを絡め会場を沸かせた。60年代のイギリスから影響を受けた部分はあるかという質問に、シルクは「帰国後、大阪で友人とパンクファッションの古着屋をやっていました。ジッパーや鍵、安全ピンを付けた古着は1日5万売り上げたこともあります」と語り、ライブハウスに行けばジョニー・ロットンに会えたロンドン時代を懐かしんだ。さらにポール・マッカートニーとの驚きの出会いを披露。相方の故ミヤコとライブ帰り、204スタジオの前で「ジェット」の収録のため、リムジンから降りてきたポールに遭遇。「ずっと会いたくて大阪から来ました!」と伝えると、「大阪ってどこだ?」と言われ、スタジオ内で妻リンダにミルクティーを淹れてもらったとのこと。人生で一番良い経験だったと語った。また当時のロンドンの階級社会にも触れ、「パブの中でも労働者階級と上流階級で席が分かれていたんです。アジア人は労働者階級のエリアでしたね」と当時のリアルな様子を思い返していた。階級社会ということで「目上の人に怒られた経験は?」という質問に、HGはブレイク前にこのスタイルで行きますとプレゼンに行った際、くわばら師匠に「間違った方向に進んでいる」と言われ、細木数子に「地獄に堕ちなさい!」と怒られたエピソードを語った。トレンディエンジェル斎藤は「将来憧れのロンドンに住みたいですね。レ・ミゼラブルに出演が決まったので、演出家と仲良くなって仕事をもらえないか計画中なんです。M-1グランプリで夢が叶ってしまい、夢を失い“夢ロス”でした」とイギリスデビューへの意欲も見せ、シルクは「社会的な抑圧によって、良いものが出てくるのではと思いました。私たちも吉本から抑圧されているが頑張りたいです」と自分たちの境遇とかけて自虐し締めくくった。
『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』
2019年1月5日(土)よりBunkamura ル・シネマ他全国順次ロードショー
監督:デヴィッド・バッティ
プレゼンター・プロデューサー:マイケル・ケイン
出演:マイケル・ケイン デヴィッド・ベイリー ポール・マッカートニー ツィギー ローリング・ストーンズ ザ・フー
配給:東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
© Raymi Hero Productions 2017