『VERSUS』で世界にその名を轟かせた北村龍平監督の最新作であるソリッドシチュエーションスリラー『ダウンレンジ』が9月15日に公開初日を迎え、同日、新宿武蔵野館にて舞台挨拶が行われ、北村龍平監督、DDT戦士であるHARASHIMA、坂口征夫、赤井沙希、山下実優、まなせゆうな、そして高木三四郎らが登壇した。
大のプロレスファンである北村龍平監督を祝福するべく、DDT、東京女子プロレスに所属する総勢10名(高木三四郎、男色ディーノ、HARASHIMA、坂口征夫、樋口和貞、赤井沙希、山下実優、まなせゆうな、上福ゆき、ヨシヒコ)のプロレスラーたち、そして哀川翔のものまね芸人あいかわい翔らも会場に駆けつけた。
『VERSUS』で世界にその名を轟かせた北村龍平監督が、原点回帰とも言える衝撃のソリッドシチュエーションスリラーを手がけた作品がいよいよ初日を迎えたということで、この日の舞台挨拶も、普段の映画初日舞台挨拶とはひと味違った度肝を抜く舞台挨拶となった。会場内に突如リングアナウンサーが登場すると、この日集まった10名のプロレスラーたちを呼び込み。舞台上には屈強なファイターたちが勢ぞろいしたが、彼らを迎える北村監督も体格の良さでは負けていない。「今日は決してDDTの入団会見ではありません」と笑う北村監督だったが、DDTの高木三四郎社長は「北村監督はわれわれよりもでかいので、プロレスラーとしてスカウトしたい」と熱いラブコールを送った。
『ルパン三世』以来、久々の作品を発表した北村監督は、「『ルパン三世』とは真逆の原点回帰の映画を作りたいと思い、『この世界の片隅に』の真木プロデューサーに絶望の中心となる映画を作らないかと言ったら、快く引き受けてくれた」と本作制作の経緯を説明。「無駄をそぎ落として、限定空間というミニマムなセットでマキシマムなテンションで、観客を90分間、地獄に落としたいなと思って作りました。観客の皆さんには体感していただきたい」と観客に呼びかけた。
日本が誇るゲイプロレスの第一人者である男色ディーノは、北村監督が好みのタイプだったのか、この日は太ももをスリスリするなど積極的にアプローチ。最終的には北村監督の唇を奪うひと幕まであり、会場を大いに盛り上げた。そして映画の感想を求められた男色ディーノが「たぶん皆さん、映画を見終わった後に、監督は精神が病んでいるんじゃないかと。何か嫌な事があったのかなと思うと思います。それくらいの追い詰められ方をします」と述べると、坂口も「いつも映画は自分に置き換えて観るので、今回は非常に疲れました。皆さんもどん底に落ちながら観てもらえれば」とコメント。さらに赤井も「誰もがこの世界にいたらどうしようと。冷や汗と脇汗が止まらない。自分たちも戦いの場にいるので、自分ならどうするだろうと想像しながら観ました」と続けた。
そして、最後のあいさつを求められた北村監督は、「映画監督というのは割の合わない仕事なんです。この映画も三年かかって作った大事な作品です。今日はお客さまに届けるために来たので、楽しんでください。頑張って作ったインディーズ映画なので、皆さんの口コミで広げていただければ。そしてまた次の映画で帰ってきたいと思いますんで、よろしくお願いします」と会場に呼びかけた。
すでに発表された、初日より3種のオリジナルクリアファイルが日替わりで来場者プレゼントされるのに引き続き、大ヒットを記念して2週目の9月22日からは、通称ラクガキング、キャラクターデザインの至宝、寺田克也による映画『ダウンレンジ』インスパイアイラストカードが来場者プレゼント第2弾として配布されることが決定した。このイラストは、先日行われた『ダウンレンジ』日本最速上映イベント中に書き下ろすという、偉業の超プレミアム作品だ。
『ダウンレンジ』
9月15日(土)より新宿武蔵野館2週間限定レイトショー
9月22日(土)より大阪第七藝術劇場にて公開
監督・製作・共同脚本:北村龍平
製作総指揮:真木太郎
原案・脚本:ジョーイ・オブライアン
出演:ケリー・コーネア ステファニー・ピアソン ロッド・ヘルナン デス・フェレラ アンソニー・カーリュー アレクサ・イエームス ジェイソン・トバイアス
配給:ジェンコ
【ストーリー】 6人の大学生が相乗りし、広大な山道を車で横断していると、タイヤがパンクする。タイヤ交換を担当した男は、パンクはアクシデントではなく、銃撃を受けていたことに気づく。その時、既に彼らは「何か」の標的になっていた…。
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