津軽三味線の巨星、初代 高橋竹山の栄光と過酷な人生を追ったドキュメンタリー映画『津軽のカマリ』が11月に公開されることが決定し、併せて、本作のポスタービジュアルがお披露目となった。
本作では、幼少期におおよその視力を失い、80代で喉頭ガンを患うも舞台に立ち続けたバイタリティーあふれる初代 高橋竹山の人生を、残された映像や音声、生身の竹山を知る人々の言葉を拾いながら追っていく。また、二代目 高橋竹山がかつて師とともに訪れ、戦争に命を奪われた多くの人々を知り心を痛めた沖縄や、師が旅芸人時代に大津波に遭い、命の危険にさらされた三陸野田村などを巡り、初代竹山を再確認していく姿を通して、年月をかけて築いた華やかな栄光と過酷な人生が明かされていく。監督は、2012年に公開し3万人もの観客を動員したドキュメンタリー映画『スケッチ・オブ・ミャーク』の大西功一が務める。
ポスタージュアルは、初代 高橋竹山が圧倒的な存在感を放つビジュアルとなっている。
『津軽のカマリ』
11月 渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開
監督・製作・撮影・編集:大西功一
共同プロデューサー:明山遼
音楽:パスカル・プランティンガ
出演:初代 高橋竹山 二代目 高橋竹山 高橋哲子 西川洋子
配給:太秦
【作品概要】 津軽三味線の巨星、故初代 高橋竹山。明治に生まれ、幼少期に煩った麻疹が元でおおよその視力を失う。北東北の過酷な環境の中、庶民の暮らしは貧しく、福祉もまだ整わない時代、唯生きていく為に三味線を習い、門付けをしながら乞食同然に彷徨った。生前、竹山は「津軽のカマリ(匂い)がわきでるような音をだしたい」と語っている。彼を産み、視力を奪い、蔑み、また命の綱となった三味線を授けた恨めしくも愛おしいこの土地に初代竹山は終生拠点を置き、津軽の音を探し続けた。映画は、残された映像や音声、生身の竹山を知る人々の言葉を拾いながら、彼の人生や心模様を呼び覚ましていく。また、この地に今も残る風習や文化、その背景に潜む受難の時代を生き、死んでいった名もなき人々にも眼を向け、竹山の音に繋がるであろう津軽の原風景を浮き彫りにしていく。
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