メリル・ストリープと、「衣装が同じような柄で幸せです!」と喜ぶ黒木華
第29回東京国際映画祭のオープニングセレモニーが行なわれ、安倍晋三内閣総理大臣、世耕弘成経済産業省大臣らがゲストで登場した。『シン・ゴジラ』を、萩生田官房副長官から「本当に参考になる」とやけに薦められたという安倍総理が、「どうやら総理と官房長官は早々に死んでしまって、官房副長官が活躍する話のようで」と笑いを取ると、大臣になる前、3年7カ月という、歴史上最も長く官房副長官を務めた世耕大臣は、「『シン・ゴジラ』の矢口副長官のモデルは私かと思った。でも、演じる長谷川博己さんとは身長もルックスも違いすぎるから、やっぱり違いますね」とこちらも自虐ネタで笑いを誘った。
コンペティション部門の審査員を務める、香港の映画監督メイベル・チャン、イタリア人俳優ヴァレリオ・マスタンドレア、ハリウッドの映画プロデューサー、ニコール・ロックリン、映画監督、平山秀行らも登壇。審査委員長で『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』などを撮ったフランス人監督ジャン=ジャック・ベネックスは、「昔は紙に書いたけど今はこんな便利なものがある」といって思いっきりスマートフォンを見ながらスピーチ。
「コンニチハ」と日本語で挨拶し、「映画は今のような厳しい時代でも、調和や自由を象徴するもの。平和をもたらしてくれる」と映画の素晴らしさを語った。
続いて、第29回東京国際映画祭のフェスティバルミューズを務める黒木華が登場。オープニング作品『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』の主演メリル・ストリープをステージに迎えると「メリル~! I love you!!」という女性の声援が! メリルは「I love you too!」と返しながら「東京が大好き! 映画祭も最後までいていろんな作品を観たいが、本国に戻って新しい大統領が生まれる瞬間を見届けなければ!」と挨拶。スケジュールの都合で来日できなかった共演のヒュー・グラントからのビデオ・メッセージも。
「行けなくてごめんなさい! 僕の個人秘書が代わりに行きます。てんぱっちゃうからあまりいじめないで~」
と個人秘書扱いされたメリルは「ワッハッハハハー」と大ウケ。そんなメリルを見て黒木は「すごくチャーミング。私もああいう女優になりたい」と憧れの眼差しを向けていた。
ヒューのメッセージを聞いて「彼は英語圏の最も忙しい、最もチャーミングな人ですね」とメリル。
赤い着物がよく似合っている黒木は「このような役は初めてで緊張しています。精一杯頑張ります」と意気込みを語る。
ベネックスは御年70歳。
「アジアを代表する映画祭になって嬉しい」とスピーチする安倍総理。
人生に影響を与えた映画は『風と共に去りぬ』という世耕大臣。