20世紀を代表するアートコレクションを築き上げ、華麗な恋愛遍歴と共に多くの伝説を生んだペギー・グッゲンハイムの人生を追ったドキュメンタリー『ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪』の公開日が9月8日に決定し、このほど、本作の予告編がお披露目となった。

ニューヨークの富裕な家系に生まれたペギーは、20代の頃、伝統と格式だらけの世界から逃れるため、第一次大戦後の開放的な雰囲気にあふれるパリへ単身渡欧し、当時はまだ価値が認められていなかったシュルレアリスムや抽象絵画のような同時代の革命的な表現に出会う。自由を謳歌する反骨的な芸術はペギーの肌になじみ、芸術家たちを支援する傍ら、世間知らずの令嬢から現代美術のコレクター、そして伝説のパトロネスへと華麗なる転身を遂げていく。

今年はペギーの生誕120周年、没後39年にあたる年で、本作では、「収集作品より恋人のほうが多かった」「女性の自由と権利の“荒れた”見本」などと言われながらも、常人には真似できない胸のすく人生を送ったペギーの華麗な一生を、20世紀美術の綺羅星のような芸術家たちとの愛の遍歴とともに、生前に収録されたインタビューに基づいて追っていく。

予告編では、1978年から1979年の1年間にわたって行われたペギー・グッゲンハイム本人へのインタビュー音声に基づき、その波乱に満ちた痛快な生涯が語られる。また、俳優のロバート・デ・ニーロが、芸術家の両親を支援してもらったエピソードを披露しているほか、現在でも世界で有数の動員を誇る、自らの邸宅を美術館としてオープンしたベネチアの「ペギー・グッゲンハイム・コレクション」を建てた理由にも触れられている。

『ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪』
9月8日（土）より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督：リサ・インモルディーノ・ヴリーランド
製作：スタンリー・バックタール　デイビッド・コー　ダン・ブラウン　リサ・インモルディーノ・ヴリーランド
撮影：ピーター・トリリング
音楽：スティーブン・アーギラ
編集：バーナディン・コーリッシュ　ジェッド・パーカー　
配給：SDP

【作品概要】　水の都、ベネチア。アートの都としても有名なこの地に、個人のものとしては質・量ともに世界最大級のコレクションを有する美術館が存在する。その名も「ペギー・グッゲンハイム・コレクション」だ。ニューヨークの富裕な家系に生まれたペギーは、20代の頃、伝統と格式だらけの世界から逃れるため、第一次大戦後の開放的な雰囲気にあふれるパリへ単身渡欧。当時、まだ価値を認められていなかったシュルレアリスムや抽象絵画のような同時代の革命的な表現に出会う。自由を謳歌する反骨的な芸術はペギーの肌になじみ、芸術家たちを支援する傍ら、世間知らずの令嬢から現代美術のコレクター、そして伝説のパトロネスへと華麗なる転身を遂げていく―。