“歴史上最も偉大なイギリス人”と尊敬されている英国首相ウィンストン・チャーチルのノルマンディー上陸作戦決行までの96時間を追ったヒューマンドラマ『チャーチル ノルマンディーの決断』が、8月18日より公開となる。それに先立ち、8月7日に東京・神楽座にてトークイベント付き上映が行われ、本作の宣伝アンバサダーに就任した中尾彬、池波志乃夫妻が登壇した。
中尾はチャーチルになりきった帽子と葉巻のスタイルで登場。映画で描かれている、チャーチルと夫を懸命に支える妻との関係性が、中尾&池波夫妻にも通じるところが多く、結婚41年目を迎えた2人の息の合ったトークを上映前に披露した。イベントの最後には、8月11日で76歳の誕生日を迎える中尾に池波がサプライズでケーキをプレゼントした。
■映画の感想について
池波:戦争映画ではありますが、イギリスの良質な舞台劇のようなイメージ。夫婦愛が描かれていて。チャーチルを支えている妻クレメンティ―ンを見習いたいと思った。叱るときはきちんと叱って。なんでも言うことを聞くだけではなく、こういう支え方もあるんだなと思いました。
中尾:ブライアン・コックスの演技が抜群で、内面の芝居が凄い。台詞術を堪能した。
■チャーチル会について
中尾:中学生から絵を描いていた。子供の頃にチャーチル会は一時ブームになっていて、自分も会員になった経験がある。イギリスに志乃と絵を描きに旅行に行った時に、チャーチルの家に行ったことがある。とても大きい家で、志乃はあの家が欲しいと言っていた(笑)。
■お互いについて
池波:亭主関白というか、亭主わんぱくです(笑)。甘えてくれるので楽ですが、肝心なところでは折れないですね。チャーチルともそういうところは少し共通点かも。
中尾:結婚41年目になるが、まだ(志乃のことは)わからない。自分の世界を持っていて、男からしてうらやましい気持ちもある。お互いにすべて分かったらつまらない。日々感謝はしている。“ありがとう”より深い別の言葉を贈りたいけど、なかなか思いつかないね。「すまんねえ」(ありがとうの意味で)とかかな(笑)。
■中尾、池波の理想のリーダー像は?今後期待できるリーダーはいるか?
中尾:76年生きているけど、良い日本のリーダーには出会ったことがないね。なんか今はスポーツ界も間違ったリーダーが多いしね。チャーチルには決断力があった。
池波:みなさん、良いリーダーを待っているのでは。だから、チャーチルのようにこういう映画が作られるのかも。
■夫婦距離感チャート…≪診断結果≫60~80%のラブなチャーチル夫婦。二人の愛はまだ冷めていません。
Q:手をつなぐことは恥ずかしい?
池波:恥ずかしいです。介護みたいだから(笑)。腕を組むのはたまにあります。
中尾:手なんかつないだことないよ。たまに志乃がつかまってくるけど。
Q:結婚記念日は?
中尾&池波:毎年、一緒に食事に行っている。
池波:最初のうちは、プレゼントをもらっていたんですけど、中尾さんはいつも自分が欲しいものをくれるから、プレゼントはやめました(笑)。
『チャーチル ノルマンディーの決断』
8月18日(土)、有楽町スバル座、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:ジョナサン・テプリツキー
音楽:ローン・バルフェ
出演:ブライアン・コックス ミランダ・リチャードソン ジョン・スラッテリー
配給:彩プロ
【ストーリー】 1944年6月、第二次世界大戦中のイギリス“ダンケルク救出作戦”から4年、英国首相ウィンストン・チャーチルは、ナチス・ドイツ占領下の北西ヨーロッパに侵攻する“ノルマンディー上陸作戦”の遂行に反対していた。第一次世界大戦中の1915年、自らの計画で遂行した“ガリポリ上陸作戦”で50万人もの死傷者を出した惨敗が繰り返されることを恐れていたからだった。チャーチルは英国王ジョージ6世が同席する前で、この作戦を率先して推し進める連合国軍最高司令官であるアイゼンハワーに真っ向から反対意見を述べる。しかし意見は却下され、チャーチルは遂行阻止のために奔走することになるが、すでに連合国軍はイギリス南岸に100万人もの兵士を配備していた。守るべき、国の勝利と若い兵士たちの命。首相としての使命と戦争の重責に苦悩するチャーチル。秘書に八つ当たりをするなどチャーチルの行動に心が離れそうになりながらも懸命に支え続けていた妻クレメンティーンの愛情あふれる行動が、チャーチルの心に深く刺さる。1944年6月6日午前6時。チャーチルの国民を勇気づける演説が始まった。
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