80年代ジャパニーズハードコア・パンクシーンの黎明期を記録したドキュメンタリー・パンク映画『ちょっとの雨ならがまん』と、東京グランギニョル、M.M.M.、テクノクラートの奇才・飴屋法水と劇団メンバーが集結した映画『ファー・イースト・ベイビーズ』が8月18日より公開される。このほど、それぞれの予告編と本ビジュアルが披露された。
■『ちょっとの雨ならがまん』
1970年代後半の東京ロッカーズ以降、より過激な表現を求めて現れた若者たちによるジャパニーズハードコア・パンク。その中でハードコア四天王と呼ばれたギズム、ガーゼ、カムズ、エクスキュート。パンクバンド INU、FUNAを解散後、人民オリンピックショウとして活動していた町田町蔵(現・町田康)。『狂い咲きサンダーロード』(1980)、『爆裂都市 BURST CITY』(1982)を続けて発表しインディーズ映画界の寵児となった石井聰亙(現・石井岳龍)。名だたるアーティストたちが出演し、音楽シーンのみならず世界に影響を与え続ける 80年代の日本のハードコア・パンクシーンの黎明期を記録したのは映像作家の安田潤司、当時21才。1984年の初公開後、劇場やライブハウスを中心に上映され、延べ50,000人もの観客を動員した。そして 1994年を最後に一切の上映をやめビデオ化されることもなく消えた。その後、様々な憶測が飛び交い、上映不可能と言われた伝説のドキュメンタリー・パンク映画『ちょっとの雨ならがまん』が初公開から34年、未公開シーンを追加し現代に蘇る。
※本作のタイトルはGAUZEの曲『戦場』の歌詞の一節から引用された。
8月18日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
監督:安田潤司
出演:GAUZE、G.I.S.M.、THE EXECUTE、THE COMES、THE TRASH、CLAY、GASTUNK、町田町蔵、石井聰亙、サヨコ(ZELDA)、佐藤幸雄(すきすきスウィッチ)、マサミ ほか
配給:P.P.P.project、silver gelatin
■『ファー・イースト・ベイビーズ』
ジャパニーズハードコア・パンクの黎明期を追った『ちょっとの雨ならがまん』の安田潤司監督が次回作の着想を得たのは、演劇界の奇才・飴屋法水をはじめとするアンダーグラウンドシーンを席巻していたアーティストたちとの出会いだった。飴屋法水のアートユニット、テクノクラートのマシンと美術家・三上晴子のオブジェが圧倒的な存在感を放ち、映画史上類をみないかたちで現代アートと映画の融合が実現した。出演に名を連ねるのは、東京グランギニョル、M.M.M.、テクノクラートのメンバーである石川成俊、棚橋ナッツ、上野仁、佐野秀介。ハードコア・パンクバンド G.I.S.M.の横山SAKEVI。頭脳警察のパンタと石塚俊明。そして、飴屋法水とテクノクラートのマシン。登場人物全員が本人として登場し、仮想現実と戯れるように物語が紡がれていく。
8月18日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
監督・脚本・編集:安田潤司
出演:石川成俊、棚橋ナッツ、上野仁、佐野秀介、和久田理人、柴崎賀宜、飴屋法水、SAKEVI(G.I.S.M.)、PANTA(頭脳警察)、石塚俊明(頭脳警察)、鈴木源一郎、キース、ショウ、ミズタニモトコ、永福町姉妹、宮崎マサヤ、友谷英孝
配給:P.P.P.project、silver gelatin
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