スペインの新鋭カルラ・シモン監督作『悲しみに、こんにちは』7月公開決定!著名人より絶賛コメント

ベルリン国際映画祭、ゴヤ賞(スペインのアカデミー賞)などで新人賞に輝き、第90回アカデミー賞にてスペイン代表にも選出された映画『悲しみに、こんにちは』(英題:SUMMER1993)が7月下旬より公開されることが決定し、併せてポスタービジュアルがお披露目となった。

本作は、美しいカタルーニャを舞台に、無邪気さと繊細さをあわせ持つ思春期前の少女の特別なひと夏を描く。監督は、本作で長編デビューを飾るスペイン出身のカルラ・シモン。是枝裕和監督の『万引き家族』が最高賞のパルムドールを受賞したことで話題の第71回カンヌ国際映画祭でシモン監督は、映画界で活躍する女性を称え、業界における男女平等の必要性を訴える「ウーマン・イン・モーション・アワード」を、『ワンダーウーマン』のパティ・ジェンキンス監督とともに受賞した。

さらに、美術家の奈良美智、絵本「わたしのワンピース」の西巻茅子ら著名人から本作を絶賛するコメントが寄せられた。

著名人コメント

■谷川俊太郎(詩人)
少女フリダの愛くるしい顔と無言の行動にひそむ、苦しく悲しい孤独…涙はフリダを解放しただろうか?

■いがらしみきお(漫画家)
まるで三人称視点で撮られた POV(一人称)映画のようです。シモン監督の自伝的作品であり、私の自伝でもあり、あなたの自伝でもあります。夏休み、田舎、おじさんとおばさん、大人だけの会話、ひとり遊び、いとこ、お祭り、誰にとっても身に覚えのある映画。

■西巻茅子(絵本作家/「わたしのワンピース」著者)
フリダの表情、仕ぐさの中に女の子の全てを感じることができる。最後に泣いているフリダを観て、あゝ彼女は、いい夏を過したんだと思えた。泣けることは、素晴らしい。

■今日マチ子(漫画家)
頑なで張り詰めた少女の心と、あたたかさを求める子どもの本能。ふたつが田舎の美しい光の中、拮抗している。「泣いたって、いいんだよ!」わたしたちも伸ばした手をもてあます大人達のひとりになるだろう。

■奈良美智(美術家)
主人公のひと夏の始まりは、僕の心を孤独感で揺さぶるが、小さき者はいつの間にか成長していく。それに気付く時、彼女の生きる世界の何気ない美しさも見えてくるのだ。

『悲しみに、こんにちは』
7月下旬、渋谷ユーロスペースほか全国順次公開
監督・脚本:カルラ・シモン
出演:ライラ・アルティガス パウラ・ロブレス ブルーナ・クッシ ダビド・ヴェルダグエル フェルミ・レイザック
配給:太秦、ノーム

【ストーリー】 フリダは、荷物がダンボールに詰められるのを静かに見つめていた。その姿は、まるで母親が最後に残していった置物のようだ。両親を“ある病気”で亡くし一人になった彼女は、バルセロナからカタルーニャの田舎へ引っ越し、若い叔父夫婦の元で暮らすことになる。叔父と叔母、そして幼いいとこのアナは、家族の一員としてフリダを温かく迎え入れるが、新しい家族として暮らすには互いに時間がかかり…。