小田学監督の長編デビュー作となる青春ロードムービー『サイモン＆タダタカシ』が3月24日に公開初日を迎え、シネ・リーブル池袋にて主演の阪本一樹、須賀健太、間宮夕貴、小田学監督が登壇し、舞台挨拶が行われた。阪本は先日の先行上映会での公約通り、ふんどし姿を披露し会場を沸かせた。
キャスト陣は和装姿で登場。本作で初主演を務めた阪本はここまでのプロモーション活動を振り返り、「宣伝で、だるま作りや、須賀さんの分も合わせて二百度参りしたんですよ」と体を張った宣伝活動に言及しつつ、「たくさんの人に見てほしいと思ってPR活動をやってきて、こうして公開することができて本当に嬉しいです」と喜びを口にした。
須賀も「これだけたくさんの方に初日に見ていただけるってことが一番うれしいことです。撮影もいろいろありましたけど、本当に楽しくて。見ていただけるのは本当にうれしいですし、子どもが旅立つ感じです」と感慨を語ったが、阪本が隣でボソリと何かつぶやき、すかさず須賀が「ちっちゃい声で『どういうことですか？』って言うな！」とツッコミを入れるなど、壇上でも2人の仲の良さをうかがわせた。
あでやかな着物姿の紅一点、間宮は「初日からたくさんの方に来ていただけて、いいスタートだと思います。この場に立てて嬉しいです」と満面の笑みを浮かべた。
ぴあフィルムフェスティバル入賞を経て、本作で商業映画デビューを飾った小田監督は「劇場に来る時、（撮影期間中に）阪本くんと稽古してた動画を見てたんです。公園でただおしゃべりしていた頃から、こうして公開を迎えられて感動的です。本当に2人で雑談から始まって、バカげた話しかしてなかったのが、今日満席の劇場を見ると…」としみじみ。「阪本くんの成長を含めて楽しんでください！」と客席に呼びかけた。
撮影中の思い出を聞かれると、阪本は「最初は緊張してたんですけど、3日目ぐらいの撮影の時に監督が見ているモニターを初めて見に行ったんです。そのシーンが、マイコ（間宮）さんのセクシーなシーンで。まじまじと見ていたら、須賀さんがうらやましいなって言ってました」といきなり暴露。それに対して須賀は「いやいやいや！とんでもない爆弾を（苦笑）！びっくりしました。平和な顔して聞いてたら、何を…」と大慌てで会場は再び笑いに包まれた。
また、門出の春の到来にあわせて、今後の野望を尋ねられると、阪本はじめ一同、「この映画で海外の映画祭に行きたい！」という思いを吐露。すると、サプライズで本作が、韓国で開催される第19回チョンジュ映画祭のコンペティション部門にノミネートされ、同地での上映が＜インターナショナルプレミア＞となることが決定したと発表があり、阪本は「韓国、行きたかったんです。やった！」とガッツポーズ！キャスト陣が現地入りできるかは「検討中」とのことだが、期待に胸を膨らませていた。
また、小田監督は「僕は初監督、阪本くんは初主演だったけど、お互いに成長して、もう1回別の作品で一緒にできたら」と野望を口にした。
そして、この日のメインイベントとして、阪本は先日の先行上映会で宣誓したとおり、ふんどし姿で感謝の挨拶を披露！須賀と間宮が掲げたベールの中での生着替えを行ない、阪本の「整いました！」の声に続き、観客の掛け声に合わせてベールが落ちると、「御礼」と書かれたふんどし＆法被姿で、舞台中央でポーズをきめた。
阪本はこの日のためにジムで鍛えたという肉体を見せつつ、「本日公開し、たくさんのお客さまに来ていただいて、本当に幸せです。撮影中は何もわからなくて、監督やスタッフさん、須賀さん、間宮さんたちに色々助けてもらいながらなんとか乗り切ることできました。特に監督は、1対1で稽古することも多く、非常に感慨深いです。須賀さんは、大先輩なので最初は緊張していましたが、一緒に撮影していく中でお兄ちゃんのような存在になっていって、須賀さんがいるだけで安心できました。本当に皆さんのおかげです。ありがとうございました。この『サイモン＆タダタカシ」は僕にとって大切な作品になりました。これを今後、いろんな人に見てもらえるように頑張っていきます！」と堂々と挨拶し、会場は温かい拍手に包まれた。
『サイモン＆タダタカシ』
3月24日（土） シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開中
監督・脚本・編集：小田学
出演：阪本一樹 須賀健太 間宮夕貴 井之脇海 田中日奈子 山本圭祐 大島蓉子 菅原大吉
配給：日活
【ストーリー】 工業高校３年生。卒業後は大学に進学するサイモンと、実家の工場を継ぐ親友のタダタカシ。男だらけの生活に焦ったタカシは、サイモンと共に“運命の女”を探すための旅に出る。ギター片手に全力で突き進むタカシに対し、秘めた想いを伝えられないサイモン。夜空に流れ星が降った夜、それぞれの想いを抱えた旅は、予測できない結末へと進みだす。
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