伝説のカルチャー・エロ雑誌の編集長・末井昭の自伝的エッセイ「素敵なダイナマイトスキャンダル」(ちくま文庫刊)を、柄本佑を主演に迎え、冨永昌敬監督が映画化した『素敵なダイナマイトスキャンダル』が3月17日より全国ロードショーとなる。このほど、末井の妻・牧子役の前田敦子、愛人・笛子役の三浦透子、爆発する母・富子役の尾野真千子の新場面写真がお披露目となった。
若き日の末井と恋に落ち、不遇の時代を支えた妻・牧子を演じるのは前田敦子。上京した末井が居を構えた長屋の隣の部屋に住み、寒さに震える末井を自室のこたつに誘う積極的な一面も持つ牧子は、結婚後も転々と職を変え、仕事が無い夫を献身的に支える。しかし、売れる雑誌の編集長となった夫は、次第に家に帰ってこなくなり…。本作で前田は、笑顔の可憐な新妻から、顔を会わせれば喧嘩ばかりの倦怠期までを演じている。
流れに任せるままエロ雑誌の編集長となった末井の前に現れたのは、魅力的な新入社員・笛子。末井は笛子にのめり込むようになるが、笛子もまた、末井との結婚に執着するようになり精神のバランスを崩していく。『鈴木先生』(2013)、『私たちのハァハァ』(2015)などに出演した注目の若手女優、三浦透子が熱演し、本作では初のヌードにも挑戦した。
末井の母・富子は、結核を患い、寡黙な夫の重吉(村上淳)との仲もうまくいっていない毎日を送る。そんなある日、家族との買い物中に、ふと目があった隣家の若者(若葉竜也)と不適切な関係に陥ってしまう。事実を知った重吉に火鉢を投げつけられ、衝動的に家を飛び出した富子は、夫が仕事で使うダイナマイトを持ち出し、若者とダイナマイト心中を遂げる。尾野真千子の色気と妖艶さが爆発した演技には、主演の柄本佑も大絶賛の声を寄せている。
『素敵なダイナマイトスキャンダル』
3月17日(土)より、テアトル新宿、池袋シネマ・ロサほかにて全国公開
監督・脚本:冨永昌敬
出演:柄本佑 前田敦子 三浦透子 峯田和伸 中島歩 落合モトキ 木嶋のりこ 瑞乃サリー 政岡泰志 島本慶 若葉竜也 嶋田久作 松重豊 村上淳 尾野真千子
配給:東京テアトル
【ストーリー】 バスも通らない岡山の田舎町に生まれ育った末井少年は、7歳にして母親の衝撃的な死に触れる。肺結核を患い、医者にまで見放された母親が、山中で隣家の若い男と抱き合いダイナマイトに着火&大爆発!!心中したのだ─。青年となり上京した末井昭は、小さなエロ雑誌の出版社へ。のち編集長として新感覚のエロ雑誌を創刊。読者の好奇心と性欲をかきたてるべく奮闘する日々の中で荒木経惟に出会い、さらに末井のもとには南伸坊、赤瀬川源平、嵐山光三郎ら、錚々たる表現者たちが参集する。その後も発禁と創刊を繰り返しながら、数々の雑誌を世におくりだしていく…。
©2018「素敵なダイナマイトスキャンダル」製作委員会