二階堂ふみ、吉沢亮、行定勲監督がベルリンへ!『リバーズ・エッジ』ベルリン国際映画祭 レポート(写真15点)

欲望と不安の中で生きる若者の青春を鮮烈に描いた、岡崎京子による漫画が原作の映画『リバーズ・エッジ』が2月16日より全国ロードショー中。このほど、今年で68回目を迎える、世界三大映画祭䛾ひとつであるベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品され、2月15日(現地時間)に開幕した同映画祭のオープニング作品を飾り、二階堂ふみ、吉沢亮、行定勲監督がレッド―カーペットに登場した。その後行われた公式上映に観客と共に映画を鑑賞した3人は、上映後に行われたQ&A(質疑応答)に参加した。

【3ショット】㈪二階堂ふみ&吉沢亮&行定勲監督

映画祭のメイン会場となるBerlinale Palast(ベルリナーレ・パレスト)のレッドカーペットに登場した二階堂ふみ、吉沢亮、行定勲監督、小川真司プロデューサー。二階堂ふみはUNDER COVERのドレス、吉沢亮はタキシードを着用。レッドカーペット後に歩いた感想を聞かれると二階堂は「すごい盛り上がっていて、ベルリンに来ることが出来たということを実感していて、とても感動しております」と笑顔で話し、吉沢も「楽しいです。僕は、映画祭自体というものが初めてで、街全体の活気もすごくて、楽しい経験をしているな、と思っています」と初めての映画祭への参加に興奮を抑えきれない様子。今回5度目の映画祭への参加となる行定監督は「僕は5回目のベルリンですが、レッドカーペットを歩いたのは初めてです。すごく注目していただけているなと。ベルリンの人たちの反応はすごく大事。ここから世界にその反応が拡がっていくんで、すごく楽しみにしてます」とベルリンの人々がどのような感想を抱くのか待ちきれない様子だった。

【4ショット】二階堂ふみ&吉沢亮&行定勲監督&小川真司プロデューサー

公式上映が行われたのは、メイン会場の近隣にあるCinemaxx(シネマックス)。映画は、21時の回、21時15分の回、21時30分の回と、異例の3スクリーンで上映。595名、278名、300名を収容する会場は全て満席だった。上映前に登壇した行定監督は「皆さんこんばんは」とまずはドイツ語で挨拶。続けて、「ベルリンに呼んでいただいたのは、今回で5回目ですが、まさかのオープニング作品に選ばれるとは思ってもいませんでした。本当に感謝しております」と映画祭に感謝の意を述べた。

その後、二階堂ふみと吉沢亮は満員の観客と一緒に映画を鑑賞した。映画が終了すると、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。観客席から舞台上に登壇した二階堂、吉沢は、鑑賞した観客から素晴らしい演技を見せた二人がどのような役作りをしたかを尋ねられると、「いかに演じるかということではなく、テクニカルなことでもなくて、どういう風にその場所で勘が生きるかということが、今回の作品では重要なプロセスだったと思います」(二階堂)、「現場に入ってからは、先ほど二階堂さんがおっしゃった通り、どう現場で生きるかということを考えていました」(吉沢)と答え、二人とも現場の空気感で役作りをしたことを明かした。

続けて、映画の舞台が94年と設定されていることで、監督と役者の間で世代間のギャップを観客から問われると、監督は「僕にとって90年代というのは非常につまらない青春時代でした。でも、彼らからすると“よかったんじゃないか”とか、特に二階堂からは“80年代とか90年代って面白そうだよね”って言うんですね。もうすでに、ここにギャップがありますよね。でも、その20数年後の今を生きている彼らと一緒に映画を作るってことは、もしかしたら、自分の青春時代を振り返るには一番いい相手だったと思いました」と話すと、二階堂は「90年代に起こった出来事のことは、鮮明には覚えていなくとも、体で覚えていたり、匂いや感覚がしみ込んでいるものがあります」と同意し、吉沢も「ファッションや話題は異なりますが、根本的な部分は今の人たちと90年代の人たちの間で違いはないと思っています。この作品は90年代の若い高校生の話ですけど、はけ口というモノが90年代と今で変わっただけだと思ってます」と続き、観客の質問に丁寧に答えていた。

世界で初めて上映され、観客の反応に手ごたえを感じた様子だった3人。パノラマ部門に出品された作品は観客賞、国際批評家連盟賞などの受賞対象とされており、発表は現地時間の24日を予定している。

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