「鬼は~外!客は~ウチ!」松坂桃李 × 沢尻エリカ × 白石晃士監督が大阪に登場!『不能犯』“節分”大阪舞台挨拶レポート

松坂桃李が初めてのダークヒーローを演じることで話題の、“立証不可能犯罪”をテーマにしたスリラー・エンターテインメント、映画『不能犯』が2月1日に公開初日を迎え、公開を記念して2月3日、TOHOシネマズ 梅田にて松坂桃李、沢尻エリカ、白石晃士監督が登壇し舞台挨拶が行われた。

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上映後の舞台挨拶とあって映画の余韻が冷めやらぬ中、舞台挨拶のあった2月3日は節分の日とあって、「皆様の鬼は外!お客様はもっとウチへ!」と、割れんばかりの大声援の中、客席より豆まきをしながら3人は登場した。

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MC:豆まきをされながらのご登壇でしたがいかがでしたか?

松坂:大丈夫ですか?変な感じであたったりしていませんか?スタッフさんの愛がこもってある豆の入れ物というか、シールがぺって貼ってあって、多分ひとつひとつ貼ったんだろうなという愛情がこもった、沢山の福が詰まっているんだろうな、と思うので、後で食べてください。なんなら今食べてもいいです(笑)。鬼は外ってなかなか言えないですよね。だからずっと心の中で、福は内、福は内、福は内、といっていました。

沢尻:本日は本当にお集まりいただきありがとうございます。こうして今日大阪に来れて本当に嬉しいです。すごかったですね。(豆まきは)けっこうお客さんとの距離が近いので、むしろ持っている升から直接みなさん取っていくみたいな(笑)。

白石監督:豆まきをしながら入ってきたわけなんですけれど、昨日私事ですが尿路結石で超激痛が走って、床に這いつくばって救急車を呼んで救急車で運ばれたんですよ。で、結石だっていわれて。ちっちゃい豆のようなものが膀胱の上あたりにあるそうなんですよ。私としてはこの身体のなかの小っちゃい豆を「鬼は外」みたいな気持ちでまかせていただきました。その豆がだれかの身体の中に移植されているかもしれません。家に帰ったら気を付けてください。今日はよろしくお願い申し上げます。

MC:映画が公開されての、今のお気持ちは?

松坂:ようやく公開できたなというのが素直な気持ちでしょうか。嬉しいですね。撮影期間より番宣期間の方が長かったというか。いろんな芸人さんたちにお世話になってありがたかったです。シソンヌさんという芸人さんと即興でコントやったりとか、僕がシソンヌさんのことをすごい好きって言っていたんでゲストで来てくれたんですよ。で、僕の好きなネタをやってくださって。そしたら急にシソンヌさんが電話を掛けるふりをして…「桃李いまどこ?」って。で、急に参加する、みたいな。あれは恐いですね。でもなんかすごく有りがたかったというか、シソンヌさんにも優しさを感じましたし、その番組は有吉さんと嵐の櫻井さんが司会をやっているんですけど、有吉さんてやっぱ優しいんだなというか、愛を感じましたね。

MC:この映画のオファーがあったときのご感想は?

沢尻:もともと原作は読んでいなかったんですけど、オファーいただいて台本を読ませていただいて、すごくその世界観の中に入っていけて。元々サスペンスも大好きだしアクションがすごく好きなのでそういう映画ばかり良く観るのですけど、今回女性刑事のアクションがあるという役どころだったので、絶対やりたいと思って受けましたね。でも自分が思っていた以上に、実際自分でアクションして動いてみるというのがけっこう難しくて、現場で殺陣師さんという指導される方がいるんですけど、「こういう感じで動いてみてください」というのが見ているだけでは簡単なんですよ、あ、できそうだなって思うんですけど、実際やってみるとなかなか体が動いていかなかったりして、こんな大変なんだという思いをしながら何度も何度も研究しながらやっていましたね。

MC:監督なんだかモノを言いたそうな表情ですが…

白石監督:今回沢尻さんは非常にハードな役柄だったんですけど、そんななかでも現場の素敵な可愛らしい感じをみていると、次は是非可愛らしい感じの役で出ていただきたいなと思っています。沢尻さんの素の魅力がそのままキャラクターに反映されているような感じが見たいなと思っています。

MC:撮影が大変だったシーンは?

白石監督:暴力描写は、いつもよりはだいぶ和らげていますけど、ちょっとガツっというようにはしましたね。多分沢尻さんは、終盤病院のシーンで走るシーンが沢山あるんですけど、その日の最初の方に足を痛められて。そこそこ走りにくい靴なんですよ。そこしっかり走っていただかなきゃいけないのと、いちばん最初にとったのが階段を上っていく短いカットをテイクを重ねて撮らせていただいたらやってしまって。その後病院を走るシーンは痛みを相当抱えながらやっていただいたという。あれは大変だったと思いますね。

松坂:僕は完成を観たときは、音だったりとか描写、血のりだったりとか、非現実的な話じゃないですか、宇相吹という存在が。なのにちょっとしたリアリティがあることによって バランスがちょうどよく撮れているというか、そんな感じがしました。

MC:今日は大阪での舞台挨拶ですが、大阪の印象はいかがですか?

松坂:お店の名前を忘れたんですけど、芸人さんの兵頭さんに連れて行ってもらった河豚屋さんにはもう一度行きたいですね。それで兵頭さんがすべらない話をたくさんしてくれるので、河豚食べながら酒呑んですべらない話を聞けるというすごく贅沢な時間を過ごしましたね。是非もう一度兵頭さんと行きたいですね。

沢尻:大阪はすごく久しぶりに来たんですけど、USJに行きたいです。だいぶ昔に一回しか行っていないんで是非また行きたいです。

白石監督:わたしは梅田の食堂街にある「はなだこ」がすごい好きで、来るたびにあそこに寄って。そのいちばん大事な用事をすませてから仕事に向かいます。今日は時間なかったんで行けなかったんですけど。もしかしたらスタッフの方が買ってきてくれるかもしれないです。

MC:松坂さんはドラマのお仕事で大阪に滞在されていたそうですが、大阪の人はいかがですか?

松坂:濱田岳がたまたま見かけただけの話なんですけど、朝、撮影の入り時間でスタジオに向かっていたら、真っ赤な上下下着だけの女性がいたらしいですよ。「信号待ちしていたらたまたま目があっちゃってさ、なんかあの男私の事ちょっとやらしい眼で見てるという雰囲気をだされてすごいイラっとしたんですよ」、という話をされたんですよ。大阪出身の方は、なんでもやったら返してくれる、というところはありますよね。僕は、ほんとかどうかちょっと疑っているところがあるんですけど、いきなり、友達とか恋人とか家族とか、関係ない人でも、「バンっ」ってやったら「ぐぁー」みたいなリアクションをすぐとってくれると聞いたんですけど。僕がもし「バーン」なんてやったら皆さんやってくれるんじゃないかなと。

白石監督:マインドコントロールにかかりやすいところがあるのかもしれないですね。いまからマインドコントロールのトリガーをふっとかけたみたいな状態で。

MC:では、皆さん用意はいいですか?

松坂:では行きます。3、2、1、バーーーン!!
(いっせいに倒れる客席の皆さんと、監督も壇上で倒れる)

白石監督:なんすか!?怖い怖い、マインドコントロール恐っ!

MC:すごい!リアル宇相吹じゃないですか。さすが大阪のお客さんですね!

松坂:本当に大阪の方は優しい!

MC:最後に皆様へメッセージをお願いします。

白石監督:今日は本当にありがとうございました。真面目な事を言いますと、この映画を観て宇相吹というキャラクターがいて、何を目指そうとしていたのか、やろうとしていたのかを、皆さんで語り合っていただけると嬉しいかなと思います。

沢尻:この作品は私にとってもすごく思い出に残る作品になったので、是非とも皆様もまた劇場に遊びにきていただいて、友人やご家族の方に、ひとりでも多くの方に広めていただいて、またみんなで一緒に盛り上がって行ければいいなと思います。

松坂:貴重なお時間をありがとうございました。観終わったという事で、きっとみなさんの心の中には、いろんな感想があるのではないかと思っております。それを大阪の皆さんならではの、独自の、東京の方には思いつかないような感想をSNSにあげていただけると。大阪の方ははっきりとスパッといろいろ言ってくれるイメージが僕のなかにはあるので、忌憚なきご意見、感想などをあげてもらえいただけると嬉しいです。そしてまた新たな方と一緒にこの劇場に来ていただけると嬉しいです。

MC:ありがとうございました!

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『不能犯』
2月1日全国ロードショー
原作:『不能犯』(集英社「グランドジャンプ」連載 原作:宮月新/画:神崎裕也)
監督:白石晃士 
出演:松坂桃李 沢尻エリカ 新田真剣佑 間宮祥太朗 テット・ワダ 菅谷哲也 岡崎紗絵 真野恵里菜 忍成修吾 水上剣星 水上京香 今野浩喜 堀田茜 芦名星 矢田亜希子 安田顕 小林稔侍 
配給:ショウゲート

【ストーリー】 都会のど真ん中で、次々と起きる変死事件。現場では、必ず黒スーツの男の姿が目撃されていた。その男の名は宇相吹正(松坂桃李)、彼こそがSNSで噂の〈電話ボックスの男〉だった。とある電話ボックスに、殺してほしい理由と連絡先を書いた紙を貼ると、必ず引き受けてくれるというのだ。ターゲットは確実に死に至るのだが、その死因は病死や自殺に事故─そう、宇相吹の犯行は、すべて【不能犯】だった。今日も、愛と欲望、嫉妬と憎しみを抱えた依頼人がやって来る。多田(沢尻エリカ)や百々瀬(新田真剣佑)ら刑事たちの捜査が進み、ようやく宇相吹の身柄を確保して任意で取り調べを始めるが、宇相吹は夜目(矢田亜希子)らベテラン捜査官たちさえも手玉に取る。そんな中、多田だけが唯一、宇相吹にコントロールされないことが判明する─。

©宮月新・神崎裕也/集英社・2018「不能犯」製作委員会