エル・ファニングとはまるで本物の親子!『アバウト・レイ 16歳の決断』ナオミ・ワッツ インタビュー

アカデミー賞主要2部門を受賞した映画『リトル・ミス・サンシャイン』や『サンシャイン・クリーニング』を手がけたチームが製作し、エル・ファニングがトランスジェンダー役に挑戦した映画『アバウト・レイ 16歳の決断』が、2月3日より上映される。このほど、トランスジェンダー(FTM)の主人公レイの母親であるマギー役を演じたナオミ・ワッツが、本作の母と息子像、そして印象的なシーンについて語った。

エル・ファニング×ナオミ・ワッツ 母息子解禁スチール

本作では、『マレフィセント』のオーロラ姫役で一躍人気となり、ソフィア・コッポラの新作『The Beguiled/ビガイルド』など出演作が相次ぐエル・ファニングが、心も身体も男になると決断したトランスジェンダー(FTM)の主人公レイを熱演。そして、アカデミー賞に2度のノミネートを誇るナオミ・ワッツが恋多きシングルマザーのマギーに、スーザン・サランドンが破天荒なレズビアンのおばあちゃんドリーに扮する。

ナオミは自身が演じた母親のマギーについて、「自信をもって幸せに大切に子供を育てたいけど、世間の親と同じように子育てに苦労している。レイは自分を男の子だと認識していて、十代のわが子の決断が間違っていないか、治療させるべきかをためらっているの。覚悟を決めるけど、心の中では恐れていて、レイとギクシャクしてしまう」と、その葛藤について語った。また、「エルのお母さんも素敵な方で娘を信頼していた。エルのお母さんから娘を任されたように感じて絆が生まれたのよ」とエルとの絆を感じた瞬間を明かした。

レイが家族の隠されたある真実を知ってしまい泣き叫び、マギーを罵倒するシーンについて、ナオミは「母親役の私をレイがなじるのだけど、本当の母親みたいに感じた。精神的に参っているレイを見て本当に自分のせいだと思えたの。あのような状況の親って無力さを感じる」と辛い気持ちになった撮影当時を振り返った。同時に「エルは全身全霊でレイになりきっていて、みんな驚かされた。難しいシーンのときは即興でやったりしたの。エルはすごい女優よ」とエルの演技を絶賛。全身全霊でレイを演じ切ったエルと、本物の母親のようにレイを愛で包み込んだナオミ・ワッツの渾身の演技に注目だ。

★メイン1(小)

『アバウト・レイ 16歳の決断』
2月3日(土)より、新宿ピカデリー他にて全国ロードショー
監督:ゲイビー・デラル
出演:ナオミ・ワッツ エル・ファニング スーザン・サランドン リンダ・エモンド テイト・ドノヴァン サム・トラメル
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 16歳になり、身も心も男の子として生きたいと決断したレイ(エル・ファニング)。医者から受け取ったホルモン治療についての見慣れない資料に呆然とするシングルマザーのマギー(ナオミ・ワッツ)は、「突然、息子を育てることになるなんて…」と、動揺を隠せない。共に暮らすレズビアンのおばあちゃんのドリー(スーザン・サランドン)もレイのカミングアウトをイマイチ理解ができないでいる。一方、髪を短く切り、身体を鍛え、少しずつ“本当の自分”に近づいていくことで生き生きしてくるレイ。そんな姿を見てマギーは意を決して、治療の同意書のサインをもらうために、何年も会っていない別れた夫に会いに行くのだが、そこでまさかの“家族の秘密”が明らかになる。

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