巨匠ウォルター・ヒル監督、ミシェル・ロドリゲス、シガニー・ウィーバー共演作『レディ・ガイ』が1月6日より公開中。このほど、ミシェル・ロドリゲスのインタビューが公開された。

本作でミシェルは、性転換手術で女にされた元は男の殺し屋である主人公フランク・キッチンを演じる。映画公開後、ミシェルの体当たりな熱演にSNS上でも絶賛コメントが多数寄せられている。今回はそんなミシェルに本作への想いについて語ってもらった。

ミシェル・ロドリゲス インタビュー

Q：シガニー・ウィーバーとの共演はいかがでしたか？

ミシェル：シガニーさんとの共演はすごくいい経験だったし、彼女を人としてすごく尊敬しています。私が思うに、この業界には男性と女性の両方の要素を持った俳優がいると思うんですよね。アンジェリーナ・ジョリーとかもそうですね。ジョニー・デップもそういう要素があると思います。そしてシガニー・ウィーバー彼女も両方の要素を兼ね備えていて、女性でありながら男性的なものを醸し出す。例えば、彼女の歩き方であったり話し方であったり、そういう両方を自分の中で持ち合わせて取り込むことができるんです。ただ、もちろん彼女の演じるキャラクターとご本人は全然違うんですよね。だから、さらにそのギャップを生み出すマジックがスクリーンに表れているんだと思います。

Q：ミシェルさんはこの作品の後、主人公フランク・キッチンはどう生きていくと思いますか？

ミシェル：監督としては、フランク・キッチンというのはすごくマッチョであまり感情のない人という設定だったのですが、やはりこれからいろいろ経験し、ホルモンも打ち続けてエストロゲンが増えていきますよね。たぶん、より人間味のある人になっていくんじゃないかなと思います。逆に自分でこれからどう生きていこうかということを問いかけて、女性を守るような人になるんじゃないかな。女性の立場になって自分のマッチョ度が下がることによって、彼は変わっていくんじゃないかなと推測しますね。

Q：アクション作品などで多く活躍されていますが、今後演じてみたいジャンルや役どころはありますか？

ミシェル：本作のフランク・キッチン役は、今までのアクションジャンルではないところから一歩踏み出すステップだと思うんです。自分としてはこういうアクション映画を今までやってきたし、自分が年を取りすぎてクリエイティビティにチャレンジできなくなる前に（アクションジャンル以外を）やってみたいなという思いはあります。スティーブ・マックイーン監督の『Widows』（原題）でちょっとダークな役にチャレンジしてみたので、そういった意味でそこがひとつの出発点だと思っています。それに加えて、これから将来何をやっていくかに関しては、今まで男の中にいる女という紅一点のような役が多かったので、よりフェミニンな自分も発見していきたいです。あと、女性を描いた作品というのは、やはり女性が弱者に描かれていたりして、自分の中でちょっと恐れがあったんですよね。でもそういうものに身を置いて、女性の声を女性から発していきたい。ハリウッドで男性が考える女性はこう思っている、言っていると発するのではなくて、より女性の俳優や監督さんと一緒に仕事をしていきたいなと思っています。

『レディ・ガイ』
1月6日（土）新宿シネマカリテほか公開中
監督：ウォルター・ヒル
出演：ミシェル・ロドリゲス　シガニー・ウィーバー　トニー・シャルーブ　アンソニー・ラバリア　ケイトリン・ジェラード
配給：ギャガ・プラス

【ストーリー】　凄腕の殺し屋フランク・キッチンは、「お前は敵を作りすぎた」とボスに抹殺されそうになる。銃撃戦で意識を失ったフランクは、見知らぬ安ホテルのベッドで目覚める。全身に巻かれた包帯を取って鏡の前に立った瞬間、彼は驚愕する。そこにいたのは、まぎれもない女。フランクは性転換手術を施されていたのだ。ベッドの脇に置かれたテープレコーダーを再生すると、女の声が。声の主は医者で、手術はフランクへの復讐を意味しているという。大切な《もの》を奪われ、女となった殺し屋は、銃と色気を武器に、復讐に立ち上がる―。

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