文豪・谷崎潤一郎の初期作品を原案にした映画『お艶殺し』が、5月29日(金)より公開される。このたび、本ポスタービジュアルと本予告映像が解禁され、作品の全貌が明らかになった。

本作は、谷崎潤一郎生誕140年を記念したプロジェクト「TANIZAKI Reimagined」の一作。信頼と裏切り、愛と欲望が複雑に絡み合い、やがて破滅へと転じていく人間の姿を描いたノワールロマンスだ。
解禁された本予告は、刑期を終えた主人公・阿部新助(三河悠冴)が出所するシーンから始まる。行き場を失った新助は新たな生活を始めるが、幼馴染の徳井三太(松尾潤)と、かつての恋人・柳田艶(直木レミ)と再会することで運命が再び動き出す。三太と交際している艶に想いを残す新助。三太は無邪気に「艶を幸せにしたい」と語りながら、新助を犯罪へと誘う。一方、艶もまた「別れたい」と本音を漏らし、新助と再び関係を深めていく。しかし、三者の関係はやがて崩壊。激しい衝突の果てに取り返しのつかない出来事が起き、愛は執着へ、そして暴力へと変貌していく。新助は酒に溺れ周囲を巻き込みながら破滅へ進み、艶もまた「流されるだけじゃない。こっちが使ってやるんだ」と欲望を露わにする――。90秒の映像には、愛と欲望が加速し壊れていく過程が濃密に凝縮されている。
同時に公開された本ポスタービジュアルでは、中央に佇む艶を軸に、新助と三太の視線が交差する構図が印象的だ。艶を求める新助、その新助を鋭く見据える三太――それぞれの思惑が絡み合い、信頼・裏切り・愛・欲望といったテーマが一枚に凝縮されたビジュアルとなっている。
主演の三河悠冴は、新助の変貌について「真っ直ぐだった想いが利己的になっていく様に引き込まれた」と語り、人間の内面に潜む危うさに共鳴したことを明かす。直木レミは艶というキャラクターについて、「“悪女”という記号にしたくなかった」とし、他者の期待に応え続けてきた女性像として丁寧に演じたことを強調。「ヒリヒリとした痛みや切なさ、どこか滑稽さも含めて魅力的な作品」とコメントしている。松尾潤も「明日は我が身かもしれない」と語り、登場人物たちの転落を現代にも通じるものとして捉えている。
十城義弘監督は、谷崎作品の持つ“怪しくて怖い魅力”に触れながら、「最悪を更新し続ける新助と、欲求に真っ直ぐなお艶の暗い話」をワクワクしながら撮影したと振り返る。
▼本予告
■作品情報
『お艶殺し』
公開日:2026年5月29日(金)
公開劇場:シネマート新宿、池袋シネマ・ロサほか全国公開
監督:十城義弘
出演:三河悠冴、直木レミ、松尾潤 ほか
原案:「お艶殺し」谷崎潤一郎
©2026「お艶殺し」パートナーズ

