「心が大きく動いて放心してしまった」河合優実、衝撃の体験を語る『LOST LAND/ロストランド』特別先行上映会

4月7日、映画『LOST LAND/ロストランド』の特別先行上映会がkino cinéma新宿で開催され、藤元明緒監督と予告編ナレーションを担当した河合優実が登壇した。満席の会場を前に、世界各国で上映を重ねてきた本作がいよいよ日本に上陸することへの喜びとともに、作品に込めた思いが語られた。

藤元監督は「これまでいろんな国で上映してきたが、ようやく日本の皆さんに届けられる」と感慨深げにコメント。「撮影から1年半、長い旅だった」と振り返りつつ、「今日はベネチアの3倍緊張している」と笑いを誘った。

本作は、実際のロヒンギャ難民を起用した作品としても注目を集めており、海外の観客からは「スクリーンを通して彼らと出会えた」という声が寄せられているという。藤元監督は、観客が作品を通じて現実と向き合う瞬間に手応えを感じている様子を見せた。

一方、河合は「予告編のナレーションを務めただけですが、アンバサダーとしてチームの一員という気持ちで応援しています」と作品への強い思いを語る。実際に本編を鑑賞した際の感想については、「ここまで心が大きく動いて放心してしまうことは、年に何回あるだろうというくらい大きな衝撃でした」と明かし、「その感覚は今でも残っている」と振り返った。

さらに、ロヒンギャの姉弟を演じたキャストについても言及。「物語に引き込まれると同時に、どうやってこの映像が撮られたのか分からなくなるほど自然で、素晴らしい現象が映っていた」と、そのリアリティに驚きを隠せない様子だった。

トークは、実際に訪れたバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプの話題にも及ぶ。藤元監督は、人口過密や物資不足など過酷な現状について説明し、「人間的な生活に必要なものが圧倒的に足りていない」と語った。河合も現地での体験を振り返り、「情報として知っていたことと、実際に目にする現実はまったく違った。そこには一人ひとりの人生があると強く感じた」とコメント。

また、「2時間しか滞在できなかったことがつらかった」と率直な思いを吐露しつつ、「映画には人を近づける力がある。パーソナルな物語は、自分のことのように感じられる」と、作品の持つ力に希望を見出していることを語った。

イベント終盤には、観客へ向けてメッセージも送られた。藤元監督は「言葉や文化が違っても、同じ人間の物語として受け取ってほしい」と呼びかけ、河合は「難しい作品ではないので、誰にでも観てほしい。気に入ったらぜひ周りの人にも勧めてください」と笑顔で締めくくった。

上映後にはサインを求める長蛇の列ができるなど、観客の心に強い余韻を残した本作。現実の問題と向き合うきっかけとして、大きな反響を呼びそうだ。

■作品情報
『LOST LAND/ロストランド』(英題:LOST LAND/原題:HARÀ WATAN)
2025年4月24日よりヒューマントラストシネマ有楽町、kino cinéma新宿ほか全国公開
予告編ナレーション:河合優実
脚本・監督・編集:藤元明緒
出演:ムハマド・ショフィック・リア・フッディン、ソミーラ・リア・フッディン ほか
配給:キノフィルムズ
2025年/日本=フランス=マレーシア=ドイツ/ロヒンギャ語/99分

©2025 E.x.N K.K.