1978年、名もなき若者たちが“日本の音楽シーン”をひっくり返した。『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』3月27日公開

田口トモロヲ監督×宮藤官九郎脚本――ロック映画の金字塔『アイデン&ティティ』のタッグが20年ぶりに帰ってくる。最新作『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』は、1978年に東京で巻き起こったリアルな音楽ムーブメント“東京ロッカーズ”の熱狂を、当時を知る作り手たちが渾身のエネルギーで映し出す青春音楽映画だ。

舞台は1978年。セックス・ピストルズの音楽に衝撃を受け、田舎町から上京した青年カメラマン・ユーイチ。偶然手にしたロックミニコミ誌「ロッキンドール」をきっかけに、彼はライブハウスの扉を開く――そこで目にしたのは、ボーカル・モモ率いるバンド「TOKAGE」の圧倒的なライブだった。

アンプから溢れ出す歪んだ音、観客たちの熱狂、何者にも縛られない異様な空気。その瞬間、ユーイチは夢中でシャッターを切り、彼らの“現場”に飲み込まれていく。やがてモモらとの交流を深める中で、若者たちの音楽は一気に広まり、東京の片隅のムーブメントは“東京ロッカーズ”として語られ始める。スタジオもレコードも自分たちでつくる――そんな【D.I.Y.】の精神で突き進む彼らは、自主レーベル設立、オールスタンディングライブ、音楽フェスの開催など、今では当たり前となったカルチャーの原点を築いていく。

スターでも天才でもない。ただ、自分の音を信じて鳴らし続けた若者たち。世界を変えたのは“才能”ではなく、彼らの衝動そのものだった。原作者であり当時のカメラマン・地引雄一が目撃した、汗と熱気と生のエネルギーが渦巻く瞬間。50年前のアナログな時代だからこそ生まれた、清々しいまでに真っ直ぐな青春がスクリーンに息づく。

W主演は、地引雄一(ユーイチ)を演じる峯田和伸(銀杏BOYZ)、そして「TOKAGE」のボーカル・モモ役の若葉竜也。さらに吉岡里帆、仲野太賀、間宮祥太朗、大森南朋、中村獅童、中島セナら豪華キャストが集結し、音楽史のターニングポイントを体現する。

監督は田口トモロヲ、脚本は宮藤官九郎、音楽は大友良英。“あの熱”を知る3人が再び集まり、現在の観客に突き刺さるロック映画を創り上げた。

■作品情報
作品タイトル: 『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』
公開日: 2026年3月27日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
出演:
峯田和伸 若葉竜也
吉岡里帆 仲野太賀 間宮祥太朗 中島セナ
大森南朋 中村獅童
監督: 田口トモロヲ
原作: 地引雄一「ストリート・キングダム」
脚本: 宮藤官九郎
音楽: 大友良英
企画製作・配給: ハピネットファントム・スタジオ

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