大人の“不完全さ”に気づく、17歳のまなざし『グッドワン』公開決定

第77回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)ノミネート、第40回サンダンス映画祭審査員賞ノミネートを果たした話題作『グッドワン』(原題:GOOD ONE)が、2026年1月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開されることが決定。あわせて、邦題・ポスタービジュアル・予告編が解禁された。

17歳の少女サムは、父クリスと彼の旧友マットとともに、ニューヨーク州キャッツキル山地へ2泊3日のキャンプに出かける。几帳面で支配的な父、人生に行き詰まる友人、そして二人のあいだで静かに空気を読み続ける娘。穏やかな自然の中で繰り広げられるささやかな会話と沈黙の時間のなかで、サムは“大人の不完全さ”に気づき、自分の内に芽生える違和感と向き合っていく――。

派手なドラマではなく、沈黙やすれ違いのなかにある“気づき”の瞬間を丁寧にすくい取った本作は、『レディ・バード』『アフターサン』に続く、新世代の視点で描く成長譚。誰もが経験する「大人になること」の喪失感と希望を静かに見つめる。

主人公のサムを演じるのは、新星リリー・コリアス。本作で映画初主演を果たし、その繊細な存在感で一躍注目を集めている。父クリスを『ドラッグストア・カウボーイ』『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』のジェームズ・レグロス、父の友人マットをドラマ『プリズン・ブレイク』のダニー・マッカーシーが演じ、リアルな大人の姿を描き出す。

監督はインディア・ドナルドソン。長編デビュー作ながらカンヌでカメラドールにノミネートされ、サンダンスでも高い評価を獲得した。名匠ロジャー・ドナルドソン監督の娘であり、音楽はマルチメディア・アーティストのセリア・ホランダーが担当。自然光を生かした映像と余白のある音楽が、サムの心の揺らぎを美しく重ね合わせる。

今回解禁されたポスタービジュアルでは、森の中で何かを見つめるサムの姿を捉えている。デザインを手掛けたのは、『わたしは最悪。』『ナミビアの砂漠』などで知られるアートディレクター石井勇一氏。コピー「いいこなんかじゃない」という言葉と、手書きの「OOO」を配したタイトルロゴが印象的で、少女が抱える“もやもや”と「いい子でいようとする意識」の狭間を象徴する。

また、公開された予告編では、キャンプ中に交わされる会話や沈黙のなかで、サムが見つめる“大人の複雑さ”を静謐に描出。繊細な音楽と自然光の映像が呼応し、観る者の心に残る“気づきの3日間”を予感させる。

▼予告編

■作品情報
タイトル: 『グッドワン』(原題:Good One)
監督・脚本: インディア・ドナルドソン
出演: リリー・コリアス、ジェームズ・レグロス、ダニー・マッカーシー
2024年/アメリカ/英語/89分/カラー/2.00:1/5.1ch
日本語字幕: 堀上香
提供・配給: スターキャット/スターキャットアルバトロス・フィルム
公開日: 2026年1月16日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー

©2024 Hey Bear LLC.