「プレミア上映はこの輪島でやりたかった」舘ひろし、感慨の凱旋舞台挨拶

石川県輪島市で10月18日(土)に開催された映画『港のひかり』ジャパンプレミアin輪島 ~能登に元気を~。この地での撮影から約2年、キャストと監督が再び輪島に集い、約700人の観客が詰めかけた熱気あふれる舞台挨拶となった。

イベントの冒頭、主演の舘ひろしは「本作のプレミア上映はこの輪島でやりたかったんです。輪島での上映が実現して本当に良かったです」と感慨深く語った。7年ぶりの単独主演作となる本作は、舘が企画段階から関わった思い入れの強い作品。「藤井監督とは『ヤクザと家族 The Family』でご一緒して、もう一度やりたいとお願いした。いろんな企画がありましたが、やはりヤクザものがやりたかった。最終的にこのような素晴らしい物語になって良かったです」と手応えをにじませた。

眞栄田郷敦は「皆様の声がパワーになりますし、この映画が少しでも皆さんの力になれば嬉しい」と笑顔で語り、尾上眞秀は「大勢の皆さんに映画を見てもらえるのが嬉しい」と初々しいコメント。黒島結菜は「輪島での撮影期間は短かったけれど、街の雰囲気はいまでも覚えています」と振り返り、温かい拍手を浴びた。

一方、斎藤工は被災地の現状に触れながら「(舘演じる)三浦は他者を自分以上に思う人物。この映画が輪島を中心に作られることが必然だったと感じています」と真摯に語り、笹野高史は「(炊き出しの際に)皆さんから“ありがとう”の色紙をもらって勇気づけられました」と温かい交流を明かした。

藤井道人監督は「撮影準備から街の方々にご協力いただきました。今日は朝市通りを歩きながら、いろんなことを思い出しました」と感謝の言葉を述べた。舘との再タッグについては「まるで父のように優しく、たくさんのことを教えてくださった」と敬意を示し、眞栄田については「真面目で優しくてヤンチャな俳優。次はどんな役でオファーしようか悩んでいます」と笑顔を見せた。

イベント終盤には輪島市長・坂口茂から舘へ花束が贈呈され、「この映画が輪島市、能登地域の復旧復興の大きな光となることを願っています」と語られた。最後に舘は「本当に素晴らしい映画が完成したと思います。最後まで楽しんでください」と観客に呼びかけ、温かな拍手の中でイベントは幕を閉じた。

■作品情報
タイトル: 港のひかり
監督・脚本: 藤井道人
企画: 河村光庸
撮影: 木村大作
音楽: 岩代太郎
出演: 舘ひろし、眞栄田郷敦、尾上眞秀、黒島結菜、斎藤工、ピエール瀧、一ノ瀬ワタル、MEGUMI、赤堀雅秋、市村正親、宇崎竜童、笹野高史、椎名桔平
公開: 2025年11月14日(金)全国公開
配給: 東映/スターサンズ

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