「正義を求めるほど、悪が暴走する」ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督最新作『マルドロール/腐敗』予告編解禁!

ベルギーの司法を揺るがした実話を基に描く闇の深淵クライム・スリラー『マルドロール/腐敗』が、11月28日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開される。このたび、予告編と新場面写真が解禁された。

本作は、『変態村』(2004)、『地獄愛』(2014)、『依存魔』(2019)で知られるファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督による最新作。1995年のベルギーを舞台に、少女失踪事件の犯人を追う若き憲兵隊員・ポールが、腐敗した警察組織の闇にのみ込まれていく様を描く。実際にベルギーで起き、司法を揺るがした“デュトルー事件”をモチーフとしており、監督は「悪の本質と正義の探求を試みた。社会のトラウマに光を当て、悪に立ち向かう私たちの能力についてアプローチしたかった」と語っている。

本作は第81回ヴェネツィア国際映画祭公式セレクションに選出され、第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭では最優秀長編作品賞にもノミネート。海外メディアからは「緊迫感の高まり、一線を越えた道徳的ジレンマ」「70年代スリラーを思わせるざらついた質感」など、ヴェルツ監督ならではの深淵な心理描写に絶賛が寄せられている。

今回解禁された予告編(YouTubeリンクはこちら)は、ベルギーを震撼させた少女拉致監禁事件から幕を開ける。事件解決に燃える若き憲兵・ポールは、恋人との未来を抱えながらも、秘密部隊「マルドロール作戦」に配属され、やがて深い闇に呑まれていく。「正義を求めるほど、悪が暴走する──」というコピーが印象的に浮かび上がり、倫理と狂気の狭間に追い詰められるポールの姿が緊迫感たっぷりに描かれている。

ポール役には、『La prière』(2018)で第68回ベルリン国際映画祭銀熊賞(男優賞)を受賞したアントニー・バジョン。脇を固めるのは、『変態村』『地獄愛』のローラン・リュカ、『ベティ・ブルー』『屋敷女』などで知られるベアトリス・ダルら、ヴェルツ作品ゆかりの実力派俳優たち。

▼予告編

■作品情報
タイトル: 『マルドロール/腐敗』
原題: Maldoror
監督: ファブリス・ドゥ・ヴェルツ
脚本: ファブリス・ドゥ・ヴェルツ、ロマン・プロタ
撮影: マニュエル・ダコッセ
音楽: ヴァンサン・カエイ
編集: ニコ・ルーネン
出演: アントニー・バジョン、アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ、ローラン・リュカ、ベアトリス・ダル
公開日: 2024年11月28日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
製作国: ベルギー・フランス
上映時間: 155分
配給: アンプラグド

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