渡辺真起子主演『無明の橋』“心の再生”を描く特報映像が解禁

日本映画界を支え続ける名優・渡辺真起子が、『トルソ』(山崎裕監督)以来15年ぶりの単独主演を務める映画『無明の橋(むみょうのはし)』。本作の特報映像が10月9日(木)午前11時に解禁された。坂本欣弘監督が富山を舞台に描く最新作として、2025年12月19日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開、富山県では11月28日(金)より先行公開される。

映像は、「生きていたら、大学生よね」という室井滋演じる叔母のセリフから始まる。その言葉が示すように、主人公・由起子(渡辺真起子)は愛娘を亡くした過去を背負って生きている。白装束をまとい、布を結び目隠しをする由起子の姿が静かに映し出され、やがて同じ装束の女性たちが列をなし、赤い橋を渡る光景へと移る。彼女たちが臨むのは、3年に一度だけ富山・立山で実際に行われる女人救済の儀式「布橋灌頂会(ぬのばしかんじょうえ)」。その昔、女人禁制だった立山に入れない女性たちのために行われたという実在の儀式をモチーフに、物語は進む。

映像では、立山で儀式を手伝う少女・沙梨(陣野小和)との出会いをきっかけに、由起子が過去と向き合っていく姿が描かれる。また、由起子の過去を知り、優しく寄り添う美佐江(室井滋)や、偶然の巡り合わせで関わる夏葉(木竜麻生)らの姿も印象的に映し出される。特報の最後には「新たな一歩を踏み出すために――」という希望の言葉とともに、夜空を見上げて歩く3人の女性の姿が映され、“心の再生”というテーマを静かに照らし出す。

15年前、3歳だった愛娘を亡くした由起子は、今もその罪の意識から逃れられずにいた。ある日、ある絵画に心を奪われた彼女は、その絵の舞台である立山へと向かう。橋のたもとで、様々な思いを抱えた女性たちと出会うことで、由起子の心に変化が生まれていく――。

監督は『真白の恋』『もみの家』で知られる坂本欣弘。脚本は伊吹一と坂本欣弘が手がけ、音楽を未知瑠が担当する。撮影には米倉伸、照明に平谷里紗、美術に畠智哉らが参加し、富山の地に息づく信仰と人間の再生を丁寧に描き出す。

▼特報映像

■作品情報
タイトル: 『無明の橋』
出演: 渡辺真起子、陣野小和、吉岡睦雄、岩瀬亮、山口詩史、岩谷健司、木竜麻生、室井滋
監督: 坂本欣弘
脚本: 伊吹一、坂本欣弘
音楽: 未知瑠
配給: ラビットハウス
製作: 「無明の橋」製作委員会(堀江車輌電装/ZOO/北陸ポートサービス/コトリ/PARK/フクール)

🄫2025「無明の橋」製作委員会