9月26日(金)より全国公開となる映画『俺ではない炎上』の公開前日祭イベントが、25日(木)に丸の内ピカデリーで開催された。主演の阿部寛をはじめ、芦田愛菜、藤原大祐、長尾謙杜、夏川結衣、そして山田篤宏監督が登壇し、会場は熱気に包まれた。
SNSで突如“殺人犯”に仕立て上げられ炎上する主人公・山縣泰介を演じた阿部寛は、冒頭で「最近はカッコいい役が続いていて、久々のみじめな男でしたが、どうでしたか?」と客席に問いかけ、拍手喝采を浴びた。さらに「真剣にやればやるほど可笑しいかなと思って、余計なことをせずにただガムシャラに逃げました」と撮影を振り返り、「みじめな感じはここ10年くらいやってこなかったので、これからどんどん増やします」と“原点回帰”を宣言した。
パンツ一丁での逃亡シーンについても「さすがに寒かったので当日までは断ろうと思っていました。でも監督からダメだと言われて…」と苦笑交じりに語り、会場の笑いを誘った。
フリップトークでは、共演者たちが「阿部さんは○○な人」と発表。芦田愛菜は「ストイックな人」、藤原大祐は「HIROSHI ABEな人」、長尾謙杜は「ゆっくりな人」、夏川結衣は「ぬくもりの人」、山田監督は「真面目な人」と表現。それを受けて阿部は「“ステキな人”と言われるのが一番嬉しい。街中で遠くから言われたりすると雰囲気がいいのかなあと嬉しくなる」と笑顔を見せ、会場を沸かせた。
サクラ役の芦田は「日常生活でも役でも、あそこまで激高する事はありません。物語的にもクライマックスに来ていてどこまで迫力と感情をぶつけられるかを考えました」と熱演の裏側を語った。藤原は「“ウザさ”を意識して演じました。カットがかかるたびに監督に『今のウザかったですか?』と確認していました」と明かすと、山田監督も「ばっちりウザくてありがたかった」と笑顔。長尾は「阿部さん、大きいなと。実際に生で見ると本当に大きい」と共演の感動を語り、夏川は「言っていることと思っていることがちぐはぐな妻を狙って演じました」と役作りを披露した。
山田監督は「SNSをテーマにした内容ですが、幅広い世代に楽しんでいただけるはず。最後まで止まらず飽きずに観ていただける作品になったと思います。炎上ではなく大きなバズを作ってほしい」と観客に呼びかけた。阿部も「街ぐるみでの撮影で多くの人に支えられました。監督も頼もしく、これからを背負う方だと思うので、またご一緒したい。皆さんが楽しんでくれたので、今後もこのような役を増やします」と力強く語り、会場は大きな拍手に包まれた。
■作品情報
タイトル:『俺ではない炎上』
キャスト:阿部寛、芦田愛菜、藤原大祐、長尾謙杜、三宅弘城、橋本淳、板倉俊之、浜野謙太、美保純、田島令子、夏川結衣
原作:浅倉秋成『俺ではない炎上』(双葉文庫)
監督:山田篤宏
脚本:林民夫
音楽:フジモトヨシタカ
主題歌:WANIMA「🔥おっかない🔥」(unBORDE/WARNER MUSIC JAPAN)
配給:松竹
公開:2025年9月26日(金)全国公開
Ⓒ2025「俺ではない炎上」製作委員会
Ⓒ浅倉秋成/双葉社