芥川賞作家・村田沙耶香氏のベストセラー小説『消滅世界』が、著者初の実写映画化として2025年11月28日(金)に劇場公開されることが決定した。監督・脚本を手掛けるのは、ミュージックビデオやCM、ドキュメンタリーなど幅広い分野で活躍してきた映像ディレクター・川村誠。本作で初の長編映画監督に挑む。
原作は、累計170万部を突破した『コンビニ人間』直前に刊行された長編小説。超少子化が進み「性」が消えゆく未来社会を舞台に、恋愛・結婚・家族の在り方に翻弄される若者たちを描く。「日本の未来を予言する小説」と評され、発表当時から大きな話題を呼んだ衝撃作だ。
主人公・雨音を演じるのは、映画『万引き家族』やNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』などで高い評価を得る蒔田彩珠。雨音の夫・朔役には、近年の出演作『ゴールデンカムイ』『バジーノイズ』で存在感を放った栁俊太郎が起用された。
さらに、雨音の親友・樹里役に恒松祐里、同級生・水内役に結木滉星、樹里の夫・水人役に富田健太郎、雨音の元夫・正信役に清水尚弥が出演。ほかにも霧島れいか、松浦りょう、山中崇、眞島秀和、岩田奏といった多彩な俳優陣が物語を彩る。
本作の音楽は、国内外で高い評価を受けるロックバンド・D.A.N.が担当。活動休止を経て結成10周年を迎えた彼らが、本作の主題歌と劇伴を手掛ける。監督の川村は、「D.A.N.が奏でる音は言葉の奥にある感情そのもの」とコメント。8月3日に行われた日比谷野外音楽堂での復帰ライブで、主題歌が初披露され大きな反響を呼んだ。
■映画情報
タイトル:『消滅世界』
原作:村田沙耶香「消滅世界」(河出文庫)
監督・脚本:川村誠
出演:蒔田彩珠、栁俊太郎、恒松祐里、結木滉星、富田健太郎、清水尚弥、松浦りょう、岩田奏、山中崇、眞島秀和、霧島れいか
劇場公開日:2025年11月28日(金)
配給:NAKACHIKA PICTURES
ストーリー:
人工授精が一般化し、夫婦間の性行為がタブーとなった世界。恋や性愛の対象は家庭の外に求められるのが常識となっていた。そんな中、「愛し合った末」に生まれた雨音は、清潔な結婚生活を望み、夫以外の相手やキャラクターと恋愛を重ねていた。しかし、夫と共に移住した実験都市〈エデン〉で、彼女の日常は一変する——。
©2025「消滅世界」製作委員会