成田凌×中村映里子×森田剛!誰も見たことがない愛の物語『雨の中の慾情』予告編

『さがす』『ガンニバル』の片山慎三監督が、つげ義春のシュルレアリスム作品「雨の中の慾情」を原作に、メインキャストに成田凌、中村映里子、森田剛を迎えて、2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛が入り交じる、数奇なラブストーリーを独創性豊かに生み出した『雨の中の慾情』が、11月29日より公開される。このほど、予告編とポスタービジュアルが披露された。

アジア映画で史上初めて米アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督の助監督として研鑽を積み、長編映画デビュー作『岬の兄妹』で日本映画界に衝撃を与えた片山慎三監督。予測不能の展開が話題を呼んだ『さがす』や、国内はおろかアジア圏で高く評価された「ガンニバル」など、センセーショナルな作品を次々と世に送り出してきた彼がこのたび挑むのは、今年デビュー70周年を迎える「ねじ式」「無能の人」等で知られる伝説の漫画家・つげ義春による短編「雨の中の慾情」の映画化。メインキャストは成田凌、中村映里子、森田剛。2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛が入り交じる、数奇なラブストーリーが誕生した。

予告編は、成田凌演じる義男と、中村映里子演じる福子の儚いラブストーリーが紡がれていく様子から始まる。神秘的なロケーションでのバスタブの中、他愛のない会話を楽しむ姿や、海を見ながらその美しさに感嘆する2人の姿が、ほぼすべてをオール台湾ロケで撮影したからこそ滲み出る異国情緒あふれる風景とともに映し出され、幻想的で繊細な愛の物語の始まりを予感させる。

しかし、映像はそんな予想を裏切るかのように一気に大きな転調を迎え、そこから先は片山慎三監督×つげ義春という独創性溢れる世界観が、またたく間に怒涛のごとく押し寄せてくる。森田剛演じる伊守と福子の2人が、息を切らしながら何かに怯える様子、なぜか兵士姿で福子を慌てて探し回る義男の姿、闇夜の中に光り輝く巨大な城に、燃え盛るモノクロ写真と、いまだかつて、誰も見たことがない唯一無二の愛の物語へと展開していくことが見て取れる、めくるめく映像の数々が映し出されていく。「義男さんは…ここにいちゃいけない人だと思う」そう、優しく告げる福子の言葉が意味するものとは…?

さらに映像内では、義男、福子、伊守の3人を引き合わせ、その後も3人の人生に深く関わる重要な役どころを演じた尾弥次役の竹中直人や、台湾から参加したキャストの一人で、テレビドラマ『茶金』の夏慕雪役で第57回金鐘奨「ゴールデン・ベル・アワード」ドラマ部門助演女優賞を受賞するなど、台湾映画・テレビ界で活躍する女優・李杏(シェンメイ)の姿も映し出されている。

本作の中で、「佇まいだけで物語れる役者」として片山監督から義男役を託された成田は、予告編の中だけでも「思わず目で追ってしまう」オーラと存在感を放ち、妖艶なファムファタル(運命の女)のように見えて、儚げな未亡人の雰囲気もたたえる難役・福子に挑んだ中村は、濃密な色気を携えたまま一人の肉体を持った“人間”として見事に役柄を具現化。さらに、成田とは異質の「存在感」をキーワードにキャスティングされた森田は、どこか胡散臭さを感じさせながらも、憎めない人たらしとして伊守役を表現し、観る者を魅了する。ポスタービジュアルでも、三者三様の存在感を放ち、映画の世界に引き寄せられるような引力があるようだ。

『雨の中の慾情』
2024年11月29日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督・脚本:片山慎三
原作:つげ義春「雨の中の慾情」
出演:成田凌 中村映里子 森田剛 足立智充 中西柚貴 松浦祐也 梁秩誠 李沐薰 伊島空 李杏 竹中直人
配給:カルチュア・パブリッシャーズ

【ストーリー】 貧しい北町に住む売れない漫画家・義男(成田凌)。アパート経営の他に怪しい商売をしているらしい大家の尾弥次(竹中直人)から自称小説家の伊守(森田剛)とともに引っ越しの手伝いに駆り出され、離婚したばかりの福子(中村映里子)と出会う。艶めかしい魅力をたたえた福子に心奪われた義男だが、どうやら福子にはすでに付き合っている人がいるらしい。伊守は自作の小説を掲載するため、怪しげな出版社員とともに富める南町で流行っているPR誌を真似て北町のPR誌を企画する。その広告営業を手伝わされる義男。ほどなく、福子と伊守が義男の家に転がり込んできて、義男は福子への潰えぬ想いを抱えたたま、3人の奇妙な共同生活が始まる…。

©2024 「雨の中の慾情」製作委員会