アンソニー・ホプキンス主演作で、ナチスの脅威から669人の子供たちを救った“イギリス版シンドラー”ニコラス・ウィントンの半生を描いた『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』が、6月21日より公開されることが決定した。
スティーヴン・スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』で描かれたオスカー・シンドラーのように、ナチスの手から669人の子供たちを救った人物が英国にもいた。彼の名はニコラス・ウィントン、結果的に6000の命に繋がった活動と子供たちとの50年後の再会を、『英国王のスピーチ』のプロデューサー、ジェームズ・ホーズが映画化した。
ニコラスに扮するのは、『羊たちの沈黙』と『ファーザー』でアカデミー賞を受賞した映画界の至宝アンソニー・ホプキンス。明るくてチャーミングなニコラスが、その胸の奥にいまだ多くの子供たちを救えなかったことへの苦悩を抱え続ける姿を、自身の深く長い人生経験と重ねるようにリアルに演じている。実際にニコラスに助けられたかつての子供たちや、その親族が世界中から撮影に参加。数多のキャリアを誇るホプキンスも「心を大きく揺さぶられた」と打ち明けている。共演には、『ブルックリンの恋人たち』のジョニー・フリン、オスカーノミネート俳優のヘレナ・ボナム=カーター、「ザ・クラウン」シリーズのジョナサン・プライス。
年始から公開がスタートしたヨーロッパでは小さい規模での公開ながらも「最高に美しい物語」「ずっと涙が止まらない感動作」「現代を生きる全員が観るべき作品」と絶賛の口コミが話題となり、アンソニー・ホプキンスがアカデミー賞主演男優賞を獲得した『ファーザー』を超える興収をたたき出した。北米でも『デューン 砂の惑星 PART2』など超大作の公開がひしめき合う中、好成績を記録している。
■ニコラス・ウィントンとは?
イギリスの人道活動家。ロンドンに住むドイツ系ユダヤ人の両親のもとに生まれる。株式仲買人の仕事をしていたが、労働党左派の活動家と親交があり、早くからヒトラーの政策の行く末に疑問を抱いていた。イギリスに子供たちを避難させる活動(チェコ・キンダートランスポート)を組織し、第二次世界大戦がはじまる直前(1939年3月14日から8月2日までの間)、ナチス・ドイツによるユダヤ人強制収容所に送られようとしていたチェコスロバキアのユダヤ人の子どもたちおよそ669名をチェコから脱出させることに成功。9月3日にも最大規模となる250名の子どもたちの救出が予定されていたが、9月1日の第二次世界大戦勃発により、その子どもたちを含め、以降チェコからの脱出は不可能となる。
『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』
2024年6月21日(金) 新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかにて全国ロードショー
監督:ジェームズ・ホーズ
出演:アンソニー・ホプキンス ジョニー・フリン レナ・オリン ロモーラ・ガライ アレックス・シャープ マルト・ケラー ジョナサン・プライス ヘレナ・ボナム=カーター
配給:キノフィルムズ
【ストーリー】 時は1938年、第2次世界大戦直前。ナチスから逃れてきた大勢のユダヤ人難民が、プラハで住居も十分な食料もない悲惨な生活を送っているのを見たニコラス・ウィントンは、子供たちをイギリスに避難させようと、同志たちと里親探しと資金集めに奔走する。ナチスの侵攻が迫るなか、ニコラスたちは次々と子供たちを列車に乗せるが、遂に開戦の日が訪れてしまう。それから49年、ニコラスは救出できなかった子供たちのことが忘れられず、自分を責め続けていた。そんな彼にBBCからTV番組「ザッツ・ライフ!」の収録に参加してほしいと連絡が入る。そこでニコラスを待っていたのは、胸を締め付ける再会と、思いもよらない未来だった。
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