ピエール瀧「“なぜこの役を自分に依頼したのでしょう?”と監督に聞きたい」夢と現実が入り混じる恋愛映画『マリの話』12月公開決定!

濱口竜介監督作『ハッピーアワー』、『偶然と想像』の助監督を務め、ひと夏の恋愛を描いた短編映画『二十代の夏』がフランス・ベルフォール国際映画祭でグランプリ&観客賞を受賞するなど、世界的に注目されつつある監督・高野徹が、成田結美、ピエール瀧、松田弘子共演で描いた恋愛映画『マリの話』が、12月8日より公開されることが決定した。併せて、特報映像と場面写真が披露された。

海辺の町で脚本を書く映画監督の杉田は、偶然出会ったマリという若い女性に心奪われ、映画に出演してほしいと声をかける。その情熱的で、にくめない杉田のキャラクターに、戸惑いながらも恋心を抱くマリ。ふたりは映画づくりをはじめるが、突然、杉田は失踪してしまう。喪失感に苦しんでいたマリは、愛猫を探すフミコと出会い、人生を変えるような対話をする。自らを見つめ直したマリは、小さくも大きい一歩を踏み出す「ある決心」をする…。

マリ役を演じたのは、フランスで俳優としてのキャリアをスタートし、仏リメイク版『キャメラを止めるな!』で個性的な通訳の女性を演じた成田結美。本当は現実に存在しないのでは?と観るものに思わせる美しくも謎めいた魅力を放つマリという女性を見事に演じた。スランプ中の映画監督・杉田役を演じたのは、Netflix「サンクチュアリ -聖域-」や、映画『福田村事件』など話題作への出演が絶えない、電気グルーヴのピエール瀧。映画『凶悪』や『アウトレイジ 最終章』で見せたアウトローな役柄のイメージをがらりと一新。恋と映画づくりに奔走する情熱的な映画監督という役どころを堂々と演じた。マリとユーモラスな恋バナを繰り広げる女性・フミコ役には、青年団で活躍する女優の松田弘子が扮する。猫のように自由奔放で掴みどころのないフミコというキャラクターを、そのまま彼女の魅力として演じた。

特映像報には、杉田とマリの初々しい逢瀬の様子、マリがフミコの家で恋の悩みを打ち明けている姿などが、軽快なテンポよいピアノの旋律と共に映し出されている。杉田を演じたピエール瀧は何故、本作に出演したのかという質問に、「同時に僕も“なぜこの役を自分に依頼したのでしょう?”と監督に聞きたいです。つまり、それくらいこれまでと違った角度の依頼だったということです。そういうのって何かありそうで楽しそうじゃないですか(笑)」と答えている。これまでのイメージを覆すピエール瀧のキャラクターにも注目したい。

▼キャスト&スタッフ コメント

■成田結美(マリ役)
『マリの話』を観ながらなぜか自然と涙が溢れていました。マリの心の葛藤、傷ついてもそれでも誰かを愛し続けたいと思うマリの姿。そんなマリを観て、とても切なくなり、でも思いがけない素敵な出会いに、また胸がほっこりと温かくなり…最後にはなんだか魔法にかけられたような気持ちになり、もう一度観たくなりました。この作品を通して、本当に誰かを愛するってどういうことなんだろう、と考えさせられました。そして女性として強く生き抜いていこうと、マリに背中を押してもらえたような気がします。本作を通して、皆さんにも少しでも元気を与えられたら嬉しいです。

■ピエール瀧(杉田役)
この映画はいくつかのパートで構成されています。自分はそのうちのひとつを担当させていただいたので、実は全貌はわかっていないんです。でも、観客の皆さんの感じ方でいくつもの物語を紡ぎ出せる面白い作品だと脚本を読んで思いました。どうか楽しんで。

■松田弘子(フミコ役)
夢なのか、日常なのか、夢だとしてだれがだれの夢を見てるのか。『マリの話』を見ていると、いろいろなことがわからなくなります。でも、そのときどきに自由な見方をして良いのだと言われている気がします。出てくる人たちは、一つのことを言いながらどうも別のことを考えてるみたいだし、それが何なのかわかりません。わからないことをわからないまま味わったり、ああなのかこうなのかと思いをめぐらせたり、そういう豊かな時間を過ごさせてくれる作品だと思います。

■高野徹(監督)
観客が自由に想像し、楽しんでもらえる映画『マリの話』が完成しました。この映画には、「発見できる喜び」と「あなただけの解釈」、つまり「主体的に映画を見る」という、特別な映画体験が待っていると思います。わかりやすさに甘んじない、チャレンジングな本作の不確かさを支えているのは、俳優さんたちの素晴らしい演技です。是非、劇場で確かめてください!

『マリの話』
2023年12月8日(金)よりシモキタ – エキマエ – シネマ「K2」にて公開
監督・脚本・プロデューサー:高野徹
出演:成田結美 ピエール瀧 松田弘子 戎哲史 パスカル・ヴォリマーチ デルフィーヌ・ラニエル
配給:ドゥヴィネット

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