ポーランドの鬼才、イエジー・スコリモフスキによる現代の寓話にして無比の映像体験『EO イーオー』予告編

イエジー・スコリモフスキ監督・脚本による7年ぶりとなる最新作『EO イーオー』が、5月5日より公開されることが決定した。併せて、予告編がお披露目となった。

イエジー・スコリモフスキ監督7年ぶりとなる最新作にして、キャリア初となるアカデミー賞国際長編映画賞ノミネート作品。ロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』に着想を得た本作の主人公は、“EO(読み:イーオー)”という名のロバ。サーカス団から連れ出され、ポーランドからイタリアへと予期せぬ放浪の旅に出ることになる。プレミア上映となった第75回カンヌ国際映画祭では審査員賞・作曲賞2部門を受賞、全米映画批評家協会賞では外国語映画賞/撮影賞の2部門を受賞し、New York Timesでは2022年のNo.1ムービーに選出され、『ムーンライト』でアカデミー賞作品賞を受賞したバリー・ジェンキンスが「“EO”がどれだけ素晴らしいか。昨日観てから、一切頭から離れない」とSNSで投稿するなど、世界中で興奮の渦を巻き起こしている。

予告編は、愛溢れるサーカス団のパートナー、カサンドラの手のカットに始まり、慈しむようなキスを贈られ、誕生日を祝われる幸せな瞬間も束の間、EOは見知らぬ男に手綱を引かれ、サーカス団から連れ去られてしまう。カサンドラの叫びも響かぬトラックの中、ただただ無垢な瞳で次の目的地へ運ばれるEO。ポーランドのサッカーチームや、走り抜ける馬の群れ、騒ぎに興じる輩を横目に、ある時は立ち尽くし、ある時は疾走する。物言わぬ主人公のEOの旅に同行する、私たち観客に突きつけられるものとは。”現代の寓話“としてのストーリーはもちろん、EOを見守りながらも、ある時は彼の視点で人間社会の不条理や自然の驚異を目撃することになる、”無比の映像体験”となる本作。キャリア最高作と言っても過言ではない一本と共に7年ぶりの監督復帰を果たした、スコリモフスキ最新作への期待の高まる一篇だ。

『EO イーオー』
2023年5月5日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
監督:イエジー・スコリモフスキ
脚本・製作:エヴァ・ピアスコフスカ イエジー・スコリモフスキ
出演:サンドラ・ジマルスカ ロレンツォ・ズルゾロ イザベル・ユペール
配給:ファインフィルムズ

【ストーリー】愁いを帯びた瞳とあふれる好奇心を持つ灰色のロバ、EO。心優しきパフォーマー、カサンドラのパートナーとしてサーカス団で生活していたが、ある日、サーカス団から連れ出されてしまう。予期せぬ放浪の旅のさなか、善人にも悪人にも出会い、運を災いに、絶望を思わぬ幸福に変えてしまう運命の歯車に耐えている。しかし、一瞬たりとも無邪気さを失うことはない。

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