田中裕子、突然の病欠にダンカン「待ってますよ。駆けつけてくれるんじゃないか?」

ドキュメンタリー出身の久保田直監督が、「失踪者リスト」から着想を得て、青木研次によるオリジナル脚本をもとに、田中裕子を主演に迎え、8年もの歳月をかけて製作した『千夜、一夜』が、10月7日より公開される。このほど、9月5日にヒューマントラストシネマ渋谷にてプレミア上映舞台挨拶が行われ、キャストの尾野真千子、ダンカン、安藤政信、そして久保田直監督が登壇。主演の田中裕子は、体調不良の為に急遽欠席となった。

30年前に失踪した夫を待つ登美子役の田中。同じように二年前に失踪した夫を待つ奈美を演じた尾野は、「田中さんは待つんです。私は違う選択をするんです。次の一歩に踏み出す女性として現実的なのかなと。でも、みなさんどう感じるんでしょうね…」と述べ、「だけど、一歩を踏み出すのもちょっとズルくないって思ったりもするんです。だけど、それでよかったねと思うんです。すごく難しい題材なんです(笑)」と、実際に迷いながら演じていたことを明かしていた。

そんな“待ち続ける”人々を描いた本作にちなみ、「待つことは得意か?」という質問が。小野は「苦手です」と即答し、「人を待つのはそんなにないけど、私達の仕事は『待つのが仕事』と言われる。平気で4~5時間待つ。なんにもしないのに。ビックリでしょ?時間もったいないでしょ?」と、観客に呼びかけた。MCから「待っているのは苦じゃないですか?」と問われると、「苦です!」と食い気味に答え、「暇で、待つのは嫌ですね…」と嘆いていた。

同じ質問にダンカンは、映画の撮影で海に行った時に、「短パンで寝込んでしまった」そうで、日焼けをしてメイクさんに怒られてしまった話を披露。続けて、「待ってますよ。こうしている間にも、田中裕子さんが駆けつけてくれるんじゃないかと思って。待つのは辛い…(笑)」と笑顔でコメントしていた。

『千夜、一夜』
2022年10月7日(金)より、テアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開
監督:久保田直
脚本:青木研次
出演:田中裕子 尾野真千子 安藤政信 ダンカン 白石加代子 長内美那子 田島令子 山中崇 阿部進之介 田中要次 平泉成 小倉久寛
配給:ビターズ・エンド

【作品概要】 北の離島の美しい港町を舞台に、理由もわからぬまま突然姿を消した最愛の夫を30年にわたり待ち続ける主人公の姿を描く。

©︎2022映画『千夜、一夜』製作委員会