板谷由夏「実在する事件をモチーフに」コロナ貧困・社会的孤立を描く『夜明けまでバス停で』ポスタービジュアル

『痛くない死に方』の名匠・高橋伴明監督が、板谷由夏を主演に迎えて現代の社会的孤立を描く『夜明けまでバス停で』が、10月8日に公開される。このほど、本作のメインキャストが発表され、併せてポスタービジュアルと板谷由夏のコメントがお披露目となった。

2020年冬。幡ヶ谷のバス停で寝泊まりする、あるひとりのホームレスの女性が、突然襲われてしまう悲劇があった。非正規雇用や自身の就労年齢により、いつ自分に仕事がなくなるか分からない中、コロナ禍によって更に不安定な就労状況。そして自らが置かれている危機的状況にもかかわらず、人間の「自尊心」がゆえに生じてしまう、助けを求められない人々。本作は、もしかしたら明日、誰しもが置かれるかもしれない「社会的孤立」を描く。

『痛くない死に方』の名匠・高橋伴明監督の、「今、これを世の中に発信しなければ」という想いに、日本映画が誇るスタッフとキャストが集結。バス停で寝泊まりするホームレスに転落してしまう主人公・三知子役に『欲望』(2005)以来の映画主演となる板谷由夏、三知子の働く居酒屋の店長に大西礼芳、マネージャーに三浦貴大。石を振り上げる男・工藤武彦役に松浦祐也、居酒屋の同僚役にルビーモレノ、片岡礼子、土居志央梨。ユーチューバー役に柄本佑、三知子のアトリエのオーナーに筒井真理子、古参のホームレスに下元史朗、根岸季衣、柄本明と、実力派俳優が勢ぞろいした。

主題歌には、全世界配信Netflixアニメ『BASTARD‼︎-暗黒の破壊神-』エンディングテーマにも起用され話題の、Tielleの新曲「CRY」が決定した。

■板谷由夏(北林三知子役)コメント
高橋伴明監督との出会いは2000年、映画「光の雨」。映画の現場経験をまだ数えるほどしかしていなかった私には、監督の低い低い声でのスタート、カット!に背筋が伸びる緊張の日々でした。二十数年ぶりに再会し、監督のかけ声に守られる毎日は幸せでした。伴明さんありがとうございます。実在する事件をモチーフに、女性の貧困と連帯が描かれています。監督の想いがぎゅっと詰まった映画です。伴明さんの現代の日本に対する声に耳を傾けて聞いてほしい。よろしくお願いします。

『夜明けまでバス停で』
2022年10月8日(土)より、新宿K’s cinema及び池袋シネマ・ロサ他にて公開
監督:高橋伴明
脚本:梶原阿貴
出演:板谷由夏 大西礼芳 三浦貴大 松浦祐也 ルビーモレノ 片岡礼子 土居志央梨 あめくみちこ 幕雄仁 鈴木秀人 長尾和宏 福地展成 小倉早貴 柄本佑 下元史朗 筒井真理子 根岸季衣 柄本明
配給:渋谷プロダクション

【ストーリー】 北林三知子(板谷由夏)は昼間はアトリエで自作のアクセサリーを売りながら、夜は焼き鳥屋で住み込みのパートとして働いていたが、突然のコロナ禍により仕事と家を同時に失ってしまう。新しい仕事もなく、ファミレスや漫画喫茶も閉まっている。途方に暮れる三知子の目の前には、街灯が照らし暗闇の中、そこだけ少し明るくポツリと佇むバス停があった…。一方、三知子が働いていた焼き鳥屋の店長である寺島千晴は、コロナ禍で現実と従業員の板挟みになり、恋人でもあるマネージャー・大河原聡のパワハラ・セクハラにも頭を悩まされていた。誰にも弱みを見せられず、ホームレスに転落した三知子は、公園で古参のホームレス・バクダンと出会い…。これは、ある日誰にでも起こりうる、日本の社会の危惧すべき現状を描いた物語である。

©2022「夜が明けるまでバス停で」製作委員会