間宮祥太朗「何度目だよ!?」矢本悠馬「共演したくねーよ」仲が良すぎて共演NG!?

1948年に木下恵介監督、1962年に市川崑監督と名だたる巨匠が映画化してきた、島崎藤村の不朽の名作を、前田和男監督が間宮祥太朗主演で60年ぶりに映画化する『破戒』が、7月8日より公開される。このほど、6月13日に丸の内TOEIにて完成披露舞台挨拶が行われ、キャストの間宮祥太朗、石井杏奈、矢本悠馬、そして前田和男監督が登壇した。

本作を観た感想について、間宮は「これまで15年ぐらいこの仕事をしてきて、一番シンプルな感想を抱けた。素直に“良い映画だな”」と思えたそうで、「そのことが自分にとってすごく幸せでした」としみじみと述べた。

石井も「すごい好きな作品」とし、「明治時代の話だけど、23歳の自分にも響く作品だったので、20代の方が観てもきっと届く映画だと」思ったそう。矢本は「劇場を出てからの人生に影響を与える作品」と、本作の出来に自信を見せた。

間宮と矢本はプライベートでも仲が良いそうで、共演作も多数。間宮が「(共演)何度目だよ!?」と述べると、矢本が「5、6回目の共演?この作品はプライベートでの親交が良い方向に出た」と答えた。しかし、続けて矢本は「とにかく“共演したくねーよ”という気持ち」とし、その理由について「仕事場に友達がいるっていう、こそばゆい感じ(笑)」と述べると、2人とも仲良く照れ笑いを浮かべていた。

『破戒』
2022年7月8日(金)より、丸の内TOEIほか全国公開
監督:前田和男
原作:島崎藤村「破戒」
脚本:加藤正人 木田紀生
音楽:かみむら周平
出演:間宮祥太朗 石井杏奈 矢本悠馬 高橋和也 小林綾子 七瀬公 ウーイェイよしたか(スマイル) 大東駿介 竹中直人 本田博太郎 田中要次 石橋蓮司 眞島秀和
配給:東映ビデオ

【ストーリー】 瀬川丑松(間宮祥太朗)は、自分が被差別部落出身ということを隠して、地元を離れ、ある小学校の教員として奉職する。彼は、その出自を隠し通すよう、亡くなった父からの強い戒めを受けていた。彼は生徒に慕われる良い教師だったが、出自を隠していることに悩み、また、差別の現状を体験することで心を乱し、下宿先の士族出身の女性・志保(石井杏奈)との恋に心を焦がしていた。友人の同僚教師・銀之助(矢本悠馬)の支えはあったが、学校では丑松の出自についての疑念も抱かれ始め、丑松の立場は危ういものになっていく。苦しみのなか丑松は、被差別部落出身の思想家・猪子蓮太郎(眞島秀和)に傾倒していく。猪子宛に手紙を書いたところ、思いがけず猪子と対面する機会を得るが、丑松は猪子にすら、自分の出自をカミングアウトすることができなかった。そんな中、猪子の演説会が開かれる。丑松は、「人間はみな等しく尊厳をもつものだ」という猪子の言葉に強い感動を覚えるが、猪子は演説後、政敵の放った凶刃により命を落とす。この事件がキッカケとなり、丑松はある決意を胸に、教え子たちが待つ最後の教壇へ立とうとする…。

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