「私たちは日陰の存在なんかじゃない」軍人の妻たちが合唱団を結成!『シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~』予告編

『フル・モンティ』のピーター・カッタネオ監督最新作『シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~』が、5月20日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。

2009年、愛する人を戦況が激化するアフガニスタンへ見送り、その帰りを待ちながらイギリス軍基地で暮らす女性たちが、合唱団を結成した。悪い知らせが届かないことを祈ることしかできない毎日の中、互いに支え合い前向きに生きるために始めたこの活動はメディアにも取り上げられ、やがて全英中、そして世界各地へと広がるムーブメントとなった。本作はBBCの人気テレビ番組「The Choir」でも特集された“軍人の妻”合唱団の実話を、『フル・モンティ』のピーター・カッタネオ監督が映画化した。

予告編は、大佐の妻であるケイト(クリスティン・スコット・トーマス)が同じ基地で暮らす妻たちに向けて呼びかけるところから始まる。「パートナーが戦地にいる間、皆で一緒にできる活動を考えましょう」。彼女たちの配偶者はイギリス軍兵士としてアフガニスタンに派遣されており、半年間は帰ってこない。愛する人の安否を心配しながら、閉鎖的な基地の中で普段と変わらず暮らしていくのは、決して楽なことではない。そんな生活の中で互いに支え合い、心を一つにして打ち込める活動を探そうと提案するケイトに、初めて夫が派兵され不安でいっぱいのサラが「歌は?」と提案する。何気ない一言で結成された、“軍人の妻”合唱団。夫が昇進し女性たちのまとめ役を務めることになったリサ(シャロン・ホーガン)は、「気取った声で聖歌を歌って何になるのよ」と何事にも真面目で基礎から取り組もうとするケイトに反発しながらも、「私たちには合唱団が必要よ」というケイトの説得に応じ、やがて共に合唱団の指導に熱意を傾けていく。ドアが叩かれるたび、電話が鳴るたび不安だと訴える若いサラをはじめ、平然を装いながらも不安と緊張の毎日を送る女性たちは、リサの提案によって自分たちの心情を吐き出すようなポップ・ソングを力いっぱい歌い、笑顔を取り戻していく。それぞれの事情を抱え、度々衝突を繰り返すケイトとリサも、次第に一つになっていく歌声に希望を見出し始める。“時計の音を聞きながら ベッドであなたを思う”という名曲「タイム・アフター・タイム」の美しく、女性たちの感情がこもった歌声は、耳にする者が思わずハッとするほど。そんな合唱団に、吉報が舞い込む。戦没者追悼イベントのステージに、合唱団が招かれたのだ。イギリスの戦没者追悼イベントは「リメンブランス・デー」と呼ばれ、毎年エリザベス女王らイギリス王室も臨席する国家的な行事である。テレビで中継され、戦地のパートナーたちにも届くかもしれないビッグイベントからのオファーに、より一層熱意をもって合唱に取り組んでいく妻たち。歌ではどうにもならない悲しみや喪失を乗越えながら、それでも共に笑顔で歌う仲間たちがいる。「歌って笑って、強くなる」、女性たちの悲喜こもごもと名曲が、作品の感動を予感させる。“いい音楽が生まれるのは誰かを想うとき”と仲間たちを鼓舞し、「私たちは日陰の存在なんかじゃない。ガンガン行きましょ!」と気勢を上げるリサの台詞と、ケイトの笑顔。そしてビッグイベントの喝さいで本映像は締めくくられる。

『シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~』
2022年5月20日 全国公開
監督:ピーター・カッタネオ
出演:クリスティン・スコット・トーマス シャロン・ホーガン
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 大切な人の無事を願いながら、英軍基地に暮らす軍人の妻たち。謙虚に静かに、普段と変わらぬ生活を送ることを求められる彼女たちは、共に苦難を乗り越えるための活動として“合唱”を始めることに。熱意が空回り気味の大佐の妻ケイト(クリスティン・スコット・トーマス)と、思春期の娘に頭を悩ませるリサ(シャロン・ホーガン)が中心となり、バラバラだったメンバーたちの心と歌声は次第に一つになっていく。そんな合唱団のもとに、ある日、毎年大規模に行われる戦没者追悼イベントへの招待状が届く。思いがけない大舞台に浮足立つ妻たちだったが、そこに舞い込んだのは、恐れていた最悪の知らせだった。

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