「何のための家族だ?」ジャン=ポール・ルーヴ監督が贈る家族の絆を巡るラブコメディ『ローラとふたりの兄』予告編&ポスタービジュアル

ジャン=ポール・ルーヴ監督の長編4作目で、ほろ苦くて、あたたかい、家族の絆を巡るフランス流ラブコメディ『ローラとふたりの兄』が、12月10日より公開される。このほど、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

ジャン=ポール・ルーヴ監督が作家であり脚本家のダヴィッド・フェンキノスと再びタッグを組み、人々の日常を精妙かつユーモラスに描いた本作。観る者の共感を誘うと同時に、地方のプチ・ブルたちの生活を捉えるカメラは皮肉なフランス社会の明暗をも浮き上がらせる。“実生活”を見つめ続けてきたジャン=ポール・ルーヴ流の繊細で味わい深い人生ドラマが完成した。

主人公・ローラ役を演じるリュディヴィーヌ・サニエは、兄たちを母のように世話するしっかり者の妹を等身大のキュートさで演じ、新たな魅力を発揮する。職人気質で不器用な次男・ピエール役には、幅広い役柄をこなす抜群の演技力で次々と公開作が絶えない人気俳優ジョゼ・ガルシア。また、俳優としても活躍するルーヴ監督自身が、ロマンチストで神経質な眼鏡士である長男・ブノワ役を務める。そのほか、ローラの恋人役にラムジー・ベディア、ブノワの妻役にポーリーヌ・クレマンなど実力と魅力あふれるベテラン俳優たちが集結した。

予告編は、デート中に「君の弱点を教えて?」と尋ねられて「兄が二人いるわ」と答えるローラ(リュディヴィーヌ・サニエ)の言葉から始まる。弁護士のローラは、しっかり者であるがゆえに、まるで母親のように“ちょっと困った”二人の兄の世話を焼いてしまい、自分ひとりで苦労を抱え込んでしまう性格だ。続くシーンでは、長男ブノワ(ジャン=ポール・ルーヴ)と次男ピエール(ジョゼ・ガルシア)の“ちょっと困った”シーンが映し出される。ブノワの結婚式で、花嫁サラ(ポーリーヌ・クレマン)の名前を「サンドラ」と言い間違えて会場の空気を白けさせるピエールに、「恥ずかしい」と呆れ顔の息子ロミュ(ガブリエル・ナカーシュ)。月に一度の両親のお墓参りでも、まだ弟の失態を根に持つブノワとピエールが言い争いになり、「静かにしてくれ」と老人は苦情を寄せる。それに対して「どうせみんな死んでるよ」と不謹慎なセリフを堂々と言い放つブノワ。終いには、恋人ができたことを報告するローラに、兄たちは「早まるな、よく考えろ」と過保護ぶりを発揮して、ローラの幸せムードを台無しに…。一方で、そんな厄介な兄たちも、ローラと同様にそれぞれ人生の問題を抱える。しかし、辛いときには誰かが不意に心を軽くするような言葉を投げかけてくれる…「泣くほど辛いなら、無理するのやめれば?」「難しいことはコーヒーを飲んでから考えましょう」「俺は兄貴なんだ。頼っていいんだよ」「あなたがいてくれてよかった」「人生どうにかなるよ」。ときどき嫌気が差すようなことがあっても家族も人生も愛にあふれている、そんなあたたかなメッセージを投げかけるような映像に仕上がった。

ポスタービジュアルには、「家族も、人生も、ままならなくていとおしい」というコピーが添えられ、ローラ、ピエール、ブノワの3兄妹が並んだカットは、本編のコミカルなやりとりを連想させる。そして、3兄妹にとって大切な存在である登場人物たちの劇中カット、さらには物語にアクセントを添えるサブキャラクターたちが「LOLA」の文字を囲むように配され、さまざまな人間模様を期待させる。

『ローラとふたりの兄』
12月10日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督・出演:ジャン=ポール・ルーヴ
出演:リュディヴィーヌ・サニエ ジョゼ・ガルシア ラムジー・べディア ポーリーヌ・クレマン フィリピーヌ・ルロワ=ボリュー フラン・ブリュノー ガブリエル・ナカーシュ
配給:サンリスフィルム ブロードメディア

【ストーリー】 フランス西部の都市・アングレーム。弁護士のローラ(リュディヴィーヌ・サニエ)にはちょっと困った二人の兄がいる。眼鏡士のブノワ(ジャン=ポール・ルーヴ)と解体業者のピエール(ジョゼ・ガルシア)。3兄妹は死別した両親の墓参りで月に一度は集まることが習慣になっている。ある日、ブノワの3度目の結婚式、大遅刻をしてきたピエールの失礼なスピーチが原因で兄弟喧嘩が勃発。そんな中、ピエールは深刻な仕事のトラブルを抱え、新婚早々ブノワは妻とすれ違うことに。そして、離婚調停の依頼人だったゾエール(ラムジー・ベディア)との恋が始まったローラは病院で“ある事実”を告げられて…。

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