小松菜奈「押し潰されそうに」原作者・吉本ばななと試写会同席でド緊張!

1989年に刊行された吉本ばななによる名作「キッチン」に収録される同名短編小説を、エドモンド・ヨウ監督が小松菜奈主演で映画化する『ムーンライト・シャドウ』が、9月10日に公開される。このほど、9月1日に京王プラザホテルにて完成報告会見が行われ、キャストの小松菜奈、宮沢氷魚、佐藤緋美、中原ナナ、原作者の吉本ばななが登壇。エドモンド・ヨウ監督がリモートで参加した。

本作は、突然訪れる恋人の死をなかなか受け入れることができない、主人公・さつきの一人称の視点で描かれる「さよなら」と「はじまり」のラブストーリー。

さつき役を演じた小松は、「撮影時期はとても孤独な時期がありました。今日、こうして対面できる喜びを改めて感じております」と挨拶。主演を務めたことについては「この作品は、私が生まれる前からあった。吉本ばななさんが24歳のときに『キッチン』を出して、私も役を演じるときに24歳だったので、すごく運命を感じた。さつき役に導いてくれて光栄」と役を演じられた喜びを噛み締めた。

映画を観て、小松の印象について聞かれた吉本は、「小説を書くときは頭の中の人たちなので、思いだけを書く。小松さんが、さつき役をやってくれたことで、若い肉体が若い肉体の温もりを失ったということが、すごく伝わってきて、『これが書きたかったんだ!』って思い出しました」と笑顔で語った。

これに小松は「安心しました」とホッとした様子。「原作の方と試写を観ることも初めてだったので。目の前にばななさんがいて、すごい緊張感に押し潰されそうで…(笑)。生みの親であるばななさんが、『良かった』と喜んでくれることが本当に幸せですし、一生懸命やってきて良かったなと思いました」と笑顔で撮影を振り返っていた。

『ムーンライト・シャドウ』
9月10日(金)全国公開
監督:エドモンド・ヨウ
原作:吉本ばなな「ムーンライト・シャドウ」
脚本:高橋知由
出演:小松菜奈 宮沢氷魚
配給:SDP エレファントハウス

【ストーリー】 恋人の突然の死に向き合うことができず、深い哀しみに打ちひしがれるさつき(小松菜奈)は、以前耳にした“月影現象”に次第に導かれていく。それは、満月の夜の終わりに死者ともう一度会えるかもしれない、という不思議な現象だった…。

©2021 映画『ムーンライト・シャドウ』製作委員会