「作品にまた新たな⾵を吹かせられたら」主演・上⽩⽯萌歌 × 原作・宮部みゆき「ソロモンの偽証」今秋連続ドラマ化!

名実ともに日本を代表する作家・宮部みゆきが、構想に15年、執筆に9年もの歳月を経て完成させた超⼤作であり、ミステリーの⾦字塔と謳われる「ソロモンの偽証」を、WOWOW開局30周年記念として、上⽩⽯萌歌主演で完全ドラマ化する「連続ドラマW 宮部みゆき『ソロモンの偽証』」が、今秋放送されることが決定した。

原作は1990年代の公⽴中学校を舞台としているが、テレビドラマ版ではSNSが普及する現代の私⽴⾼校に置き換え、全8話という⻑編で宮部ワールドの世界観を描き出す。前代未聞の学校内裁判を主導する⾼校⽣・藤野涼⼦役を演じるのは、ドラマ、映画、舞台、音楽など様々なフィールドで活躍し注目を集める上⽩⽯萌歌。2012年にWOWOW「連続ドラマW 分⾝」にて⼥優デビューを果たし、約9年ぶりの出演となる本作で、連続ドラマの初主演を飾る。⼀⼈の同級⽣の転落死に疑問を感じ、⼤⼈たちの様々な思惑に翻弄されながらも“学校内裁判”で真実に迫るという役柄をどのように演じるのか。

本作は、⼀⼈の転落死からはじまる不可解な出来事を描き出す。動揺する⽣徒、困惑する保護者、体裁を気にする教師、騒ぎ⽴てるマスコミやSNS。⼀体、誰が真実を話し、誰が嘘をついているのか。謎に満ちた衝撃の真相とは?

■上⽩⽯萌歌(藤野涼子役) コメント
Q:本作のオファーを受けた際のお気持ち。
私のデビュー作もWOWOWの作品ということもあり、勝⼿ながら原点のように感じていたので、このような形で戻ってこられてとても嬉しいです。『ソロモンの偽証』は公開時に映画館で観ており、同世代の役者の方々に刺激を受けた覚えがあります。今回お話をいただいて、この作品にまた新たな⾵を吹かせられたらいいなと思いました。

Q:脚本を読まれた際の感想や、今回演じられた役・藤野涼子についての印象。
脚本に並ぶ⾔葉がどれもとてつもない熱と⼒を帯びていて、発することで⾃分が負けてしまわないかと不安になるほどでした。藤野涼⼦は誰よりも責任感が強く、ひとりで多くのことを背負って⽣きる⼥の⼦です。彼⼥⾃⾝をどうにか救ってあげたいという⼀心で藤野涼⼦を⽣きようとしました。

Q:役作りで心がけたことや、撮影を終えての感想。
今作はオリジナルとは異なり、⾼校⽣という年齢設定で物語が進んでいきます。⾼校⽣ならではの心の機微や葛藤を繊細に表現することを意識しました。私なりの藤野涼⼦としてのまなざしを感じていただけたらと思います。苦しい題材ではありますが現場は常に明るく、活気に溢れていました。素晴らしいチームでものづくりができたことを心から幸せに思います。

Q:この映像化を通じて届けたい想いや、視聴者の皆様へメッセージ。
さまざまなものが多く錯綜する中で、真実とは何か、偽りとは何か、正義とは何かを必死に問う物語です。真実に辿り着いた時、どんな光景が彼⼥たちを待っているのか、ぜひ⾒届けてください。

■権野元(監督) コメント
Q:原作や脚本を読まれた際の感想。
「ソロモンの偽証」は宮部みゆき先⽣の平成を代表する⼤型ミステリーであるだけではなく、映画化もされ既に⾼い評価も受けている。連続ドラマとして監督する話を貰って最初に感じたのは、むしろ恐れだったかもしれません。しかし、それは徐々に変化していきました。篠﨑絵⾥⼦さんの脚本は設定を現在に置き換えただけではなく、主⼈公たちが中学⽣から⾼校⽣となり、味わいが⼀味も⼆味も違う魅⼒を放っていました。描きたい、描かなくてはならない、⼈間関係や場面が無数にある話です。全8話で紡ぎ上げることで、より綿密に誠実に向き合うことができ、それこそが平成を代表する原作を令和に撮る意味でもある。膝の震えもこれは武者振るいなのだと感じられるほどに、早くクランクインを待ち侘びる気持ちになっていきました。

Q:主演の上⽩⽯萌歌さんについての印象。
初めて会う前に、主演舞台「ゲルニカ」を観劇していたこともあって、期待しかありませんでした。実際に会ってみて尚更、主⼈公、藤野涼⼦を演じられるのは上⽩⽯萌歌しかいないと確信に変わりました。年齢を聞くと、思わず「え?」と⾔いたくなるような強い意志を持った佇まい。何かこちらをたじろがせてしまうような強い意志を感じさせる瞳。そんな彼⼥から放たれる⾔葉はまた独特な説得⼒を持ってどこか空間を⽀配するような強さも持っているのですが、反面、年相応な可愛さや脆さ、危うさも感じられたりして。そんなエナジーゾーン萌歌さんの、⾊んな面をもっともっと⾒たい、掘り出して⾏きたいと、毎日毎日楽しませてもらいました。

Q:撮影で心がけたことや、撮影を終えての感想。
コロナ禍で様々な制約がある中、キャスト、スタッフには普段の撮影より⼿間もストレスもかかり⼤変だったと思います。ですが、結果としてはその押さえつけられたものへの反動で、これまでの作品では感じなかったタイプの熱のようなものが産み出され、画に映し出されています。今作は中心⼈物である⾼校⽣たちとそれを取り巻く⼤⼈たち、という近くて遠い世界を描かなければなりません。萌歌さんを始め出演者が、即興にも近い、今この場で感じたものを出し尽くせる現場を作ろうとしていましたが、考えていたより多くのものを逃すことなく捉えられたのではないかな、と⾃負しています。

Q:この映像化を通じて届けたい想いや、視聴者の皆様へメッセージ。
ある⽣徒の死から始まる「ソロモンの偽証」。事件の謎が徐々に明らかにされることはもちろん楽しんでいただける点ですが、物語に出てくる多種多様な⼈物、それぞれの家族の在り様も⾒て感じていただきたい点ではあります。コミュニケーションの形が変化している現代で、最⼩の社会でもある家族の真実。破壊と再⽣。様々な家族が存在しているので、視聴者の方もどれかの家族のどこかの部分で共鳴して楽しんでいただけたらと思います。あとは静かに、だけど決してブレない熱量を持った若者達の⽣き様を届けられたら、と。

「連続ドラマW 宮部みゆき『ソロモンの偽証』」
今秋放送・配信スタート(全8話) ※第1話無料放送
監督:権野元
原作:宮部みゆき「ソロモンの偽証」
脚本:篠﨑絵⾥⼦
音楽:⽻岡佳
出演:上⽩⽯萌歌

【ストーリー】 クリスマスの朝、雪の積もった校庭で藤野涼⼦(上⽩⽯萌歌)はクラスメイト・柏⽊卓也の死体を発⾒する。警察や⾼校が⾃殺と断定する中、涼⼦のもとに“同級⽣・⼤出俊次らによる殺⼈”を告発する匿名の⼿紙が届く。⾃殺か他殺か、転落死をめぐって騒ぎ出すマスコミやSNS。校⻑の津崎正男は事態の収束をはかるも、更なる事故が起きてしまう。次々に起こる不可解な出来事。⼤⼈たちの対応に納得できない涼⼦は謎の他校⽣・神原和彦とともに⽴ち上がる。「裁判をしませんか。わたしたちで」前代未聞の学校内裁判が始まる。