累計発行部数50万部突破を誇り映画化されたミステリー小説「罪の声」の著者である塩田武士が、大泉洋を主人公として当て書きし、表紙モデルにも起用したベストセラー小説を、主演に大泉洋、共演に松岡茉優、佐藤浩市を迎え、吉田大八監督が映画化する『騙し絵の牙』が、3月26日より公開される。このほど、3月3日に銀座松竹スクエアにて『騙し絵の牙』騙し合いバトル開幕式が行われ、キャストの大泉洋、松岡茉優、佐藤浩市、木村佳乃、斎藤工、國村隼、宮沢氷魚、池田エライザ、吉田大八監督が登壇した。

本作で主演を務めた大泉。日本を代表するキャスト陣が集結した作品で、座長を務めた気持ちについて「本当に豪華で、すごい映画。その中で主演をさせていただいて、考えると怖くて何も出来なくなっちゃうので、全然考えてなかった」ことを告白。さらに、撮影は「（豪華すぎて）妖怪大戦争みたい」だったと話し、壇上のキャスト陣を笑わせた。

座長・大泉について聞かれた松岡は「私達は編集部を舞台にしていたんですけど、大泉さんが『みんな、劇団トリニティだ！』と言って、みんなでセリフあわせをさせてくださった。そのおかげで編集部の雰囲気が出た」ことを明かし、大泉に感謝。すると大泉は「私のセリフが一番怪しかった。私が一番セリフをあわせたかった」ことを明かしつつ、「松岡さんは、いつもこの話をしてくれるんですけど、私は嫌味だと思ってます」と松岡にボヤいていた。

本作の舞台である“崖っぷち出版社”にちなみ、崖っぷちを乗り越えたエピソードを披露する一幕も。大泉は本作の撮影が「つねに崖っぷちだった」と述べ、その理由について「監督から全然OKが出なかった」ことを告白。「全然一発でOKがでない。最低でも3回。5回、6回、10回ぐらい。長台詞があるとどんどん焦ってくる。そこに（佐藤）浩市さんみたいな、妖怪レベルの怖い人がいると、どんどんパニクるんですよ！？」と口を尖らせてまくしたて、「これだけの俳優さんを集めても、あれだけ『もう一回！』って言うって、どんな神経してんだろう！？」と吉田監督をディスりまくった。

松岡が「（監督が）『今のは大泉さんっぽいからNG』と言うことも、よくありましたよね？」と突っ込むと、大泉は「この小説、私に当て書きしてるんですよ！？ 何がいけないんだ！？」とボヤキが止まらない様子だったが、「私が観た映画の中でも一番私っぽくなかった」ことを認め、最終的には吉田監督の手腕に感謝している様子だった。

『騙し絵の牙』
3月26日（金） 全国ロードショー
監督・脚本：吉田大八
原作：塩田武士「騙し絵の牙」
脚本：楠野一郎
出演：大泉洋　松岡茉優　宮沢氷魚　池田エライザ　斎藤工　中村倫也　坪倉由幸　和田聰宏　石橋けい　森優作　後藤剛範　中野英樹　赤間麻里子　山本學　佐野史郎　リリー・フランキー　塚本晋也　國村隼　木村佳乃　小林聡美　佐藤浩市
配給：松竹

【ストーリー】　大手出版社「薫風社」に激震が走る。かねてからの出版不況に加えて創業一族の社長が急逝、次期社長を巡って権力争いが勃発。専務・東松（佐藤浩市）が進める大改革で、雑誌は次々と廃刊のピンチに。会社のお荷物雑誌「トリニティ」の変わり者編集長・速水（大泉洋）も、無理難題を押し付けられて窮地に立たされる…。が、この一見頼りない男、実は笑顔の裏にとんでもない“牙”を秘めていた。嘘、裏切り、リーク、告発。クセモノ揃いの上層部・作家・同僚たちの陰謀が渦巻く中、新人編集者・高野（松岡茉優）を巻き込んだ速水の生き残りを懸けた“大逆転”の奇策とは！？

©2021「騙し絵の牙」製作委員会