ポン・ジュノ監督「実に深く、遥か先まで進んだ映画」、尾崎世界観「笑いながら泣いた」著名人絶賛!『すばらしき世界』

「復讐するは我にあり」で直木賞を受賞した佐木隆三の小説「身分帳」を、西川美和監督が役所広司主演で映画化する『すばらしき世界』が、2021年2月11日より公開される。このほど、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられ、併せて、ポン・ジュノ監督のコメントが挿入された予告編(ショートver.)がお披露目となった。

これまで一貫してオリジナルにこだわり続けた西川美和監督が、初めて実在の人物をモデルとした原案小説をもとに、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化に挑んだ本作。13年の刑期を終えた三上を待っていたのは、目まぐるしく変化する、想像もつかない世界だった。三上に近づき、彼の姿を面白おかしく番組にしようする二人の若手テレビマン。まっすぐ過ぎるが故にトラブルばかりの元・殺人犯が、いつしか彼らの人生を変えてしまう。

▼著名人 絶賛コメント

■ポン・ジュノ(映画監督)
私たちが生きるこの世界は、適応すべき価値がある場所なのか?と突きつけられた。とにかく実に深く、遥か先まで進んだ映画だ。

■本木雅弘(俳優)
幸福と鉛とを交互に飲み込む西川さんの作品には、他にはない滋味深さがある。現実を転写したスクリーン上にみるみる零れる切なさと愛おしさ…観るべき、知るべき、この“すばらしき世界”。

■小泉今日子(女優など)
誰かが空を見上げ、美しいと感じる瞬間がある。その瞬間の空には、わたしを含め個々の行動が反映されているのかもしれない。素敵な映画でした。

■YOU(タレント)
右手に 柔らかく 包み込まれた秋桜が 優しい色で 尊くて あぁ 人と交わした 証って きっと こういうものかなぁ って 慎ましくて じゅうぶんにあたたかくて 嘘がなくて。

■角田光代(作家)
ただしいもまちがいもない、このようにしか生きられないひとりの人の姿が在る。その静かな重みに圧倒される。

■操上和美(写真家)
生きることは自分の性(さが)との戦い。夢、希望も絶望もすべて捨て今を生きる役所広司が圧倒的に光る。

■尾崎世界観(クリープハイプ)
ころころと変わる主人公三上の表情が、季節みたいだった。それを観てる自分も、脱いだり着込んだり傘をさしたり、忙しくて楽しかった。終盤、走っている三上を見て、笑いながら泣いた。こんな風に、祈るような気持ちで映画を観たのは初めてだった。

■倉本美津留(放送作家)
人はいくつになってもやり直せるのか?いくつになっても成長できるのか?答えはYESである。たとえこの映画の主人公のような人物でも。自分の心との戦いから逃げなければ。

■宇野維正(映画ジャーナリスト)
「役所広司×西川美和?そんなの傑作になるに決まってるじゃん」という期待を遥かに超えてきた。清と濁。重さと軽さ。笑いと涙。実話を超える映像と物語の力。すべてがあった。

■久米宏
小学生の頃から映画館に入り浸っていました僕に言わせると、入れ墨の人物が出てくる映画は面白いです。「すばらしき世界」とは映画の世界だと理解しています。

『すばらしき世界』
2021年2月11日(木) 全国公開
監督・脚本:西川美和
原案:佐木隆三「身分帳」
出演:役所広司 仲野太賀 六角精児 北村有起哉 白竜 キムラ緑子 長澤まさみ 安田成美 梶芽衣子 橋爪功
配給:ワーナー・ブラザース映画

【ストーリー】 下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上(役所広司)は、強面の見た目に反して、優しくて真っ直ぐすぎて困っている人を放っておけない男。しかし彼は、人生の大半を刑務所で暮らした元殺人犯だった。一度社会のレールを外れるも何とか再生しようと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンの津乃田(仲野太賀)と吉澤(長澤まさみ)がすり寄りネタにしようと目論むが…。三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく…。

©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会