国内映画賞のトップバッターとして注目を集める「第12回TAMA映画賞」。このほど、11月29日に本賞の授賞式が府中の森芸術劇場どりーむホールにて行われ、福山雅治、濱田岳、水川あさみ、宮沢氷魚、松本穂香、森七菜、岩井俊二監督ら豪華ゲストが登壇。北村匠海からのビデオメッセージも公開された。

『ラストレター』で岩井監督作品に初出演した森。岩井監督が「経験豊富なキャストに囲まれても、アドリブを入れてくる余裕がある」と驚いたというエピソードについて聞かれると、「最初にちょこっとだけやってみたら、意外と怒られなかったので（笑）」と満面の笑み。ステイホーム中の過ごし方について聞かれると「夜中にカップラーメン」を食べていたそうで、「普段は気をつけて食べないんですけど。この仕事をしてなかったら、食べてただろうなと思って（笑）。違う人の人生を体験した」と笑顔でコメントした。

今年は主演作も多く、飛躍の年になったという松本。「本当にいろいろあった年」だと述べ、自粛期間中に公開された映画についても、ファンから「本当は観たい！」という声を多くもらったそうで、「うれしかったですし、今後も映画を届けられていけたらと、より感じた一年」と2020年を振り返った。

最優秀新進男優賞を受賞した北村は、ビデオメッセージで参加。「名誉ある賞をいただきうれしく思います。“新進”という言葉に、さらに見合う俳優として、2021年も頑張っていきたい」と今後の抱負を語った。

同じく最優秀新進男優賞を受賞した宮沢は、「役者を始めて3年ですが、賞をいただくのが今回が初めて。この賞は一生忘れない」と感慨深げな様子。今後は「サイコパスの役を演じてみたい」そうで、「どこかで自分を爆発させたい気持ちがある。それは理性で制御していますが、こんな仕事をやらせてもらっているからこそ、全面的に出すことが許される。そういう自分を一度見てみたい」と本音を語った。

最優秀男優賞に輝いた福山は「賞をいただくのは、ずいぶん久しぶり。賞の重みを感じなから、早速今夜、晩酌するのが楽しみ」と笑顔。『ラストレター』では、演じた役柄の大人時代を福山が、高校時代を神木隆之介が演じたこともあり「神木くんと僕とでいただけた賞。神木くんにも、なんかおごります（笑）」と冗談交じりに宣言していた。

▼受賞作品・受賞者

最優秀作品賞
『海辺の映画館-キネマの玉手箱』（大林宣彦監督、及びスタッフ・キャスト一同）
『ラストレター』（岩井俊二監督、及びスタッフ・キャスト一同）

特別賞
城定秀夫監督、及びスタッフ・キャスト一同 （『アルプススタンドのはしの方』）
岩井澤健治監督、及びスタッフ・キャスト一同 （『音楽』）

最優秀男優賞
福山雅治 （『ラストレター』『マチネの終わりに』）
濱田岳（『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『コンフィデンスマン JP プリンセス編』ほか）

最優秀女優賞
水川あさみ （『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『ミッドナイトスワン』）
長澤まさみ （『MOTHER マザー』『コンフィデンスマン JP プリンセス編』）

最優秀新進監督賞
HIKARI監督 （『37 セカンズ』）
ふくだももこ監督 （『君が世界のはじまり』）

最優秀新進男優賞
宮沢氷魚 （『his』）
北村匠海 （『サヨナラまでの 30 分』『思い、思われ、ふり、ふられ』『影踏み』ほか）

最優秀新進女優賞
松本穂香 （『君が世界のはじまり』『わたしは光をにぎっている』『酔うと化け物になる父がつらい』『his』ほか）
森七菜 （『ラストレター』『青くて痛くて脆い』『地獄少女』『最初の晩餐』）