仲野太賀「毎日、大号泣。絶叫でした」、吉岡里帆「お化けが怖すぎて。ギャン泣きです」

是枝裕和監督が率いる映像制作者集団“分福”の新進気鋭の才能、佐藤快磨(さとうたくま)監督の劇場デビュー作で、仲野太賀が主演、吉岡里帆、寛一郎が共演する『泣く子はいねぇが』が、11月20日に公開される。このほど、11月11日に新宿ピカデリーにて公開直前!舞台挨拶付き特別上映会が行われ、キャストの仲野太賀、吉岡里帆、寛一郎、佐藤快磨監督が登壇した。

挨拶した主演の仲野は「会場に入って、こんなにたくさんの人が映画を観に来てくださっていることに面食らっているというか、非常に感慨深いものがあります」と笑顔。本作の脚本を読んで「なんて素晴らしい脚本なんだ」と思ったそうで、「なによりラストシーンが強烈で。すごく奇跡的なシーン。とにかく演じてみたい。この脚本だったら、今僕ができる最大限の等身大を遺憾なく発揮できるという自信があって」撮影に臨んだことを明かし、完成した映画を観て「正直、自信作。とても大切な作品になりました」と主演作に胸を張った。

本作のタイトルにちなみ、各キャストの「泣く子だったころの写真」が公開された。仲野の写真がスクリーンに映し出されると、客席から「かわいい〜」の声が。仲野も「非常にかわいいですね〜」と自画自賛しつつ、「この頃はめちゃくちゃ甘えん坊で。母親の側から、ひとときも離れたくなかった」そうで、保育園で母親と離れ離れになるときには「毎日、大号泣。絶叫でした。『いかないでー!!! お母ちゃーーん!!!』(笑)」と、可愛らしい過去の秘密を明かした。

広島に住んでいる祖父と一緒に写っている写真を公開した吉岡は、「祖父が京都に来てくれたときに、よく行っていた太秦映画村でのワンシーン。忘れられない思い出の写真」と説明。「この頃に泣くほど怖かったことは?」という質問に、「お化けが怖すぎて。海外のホラーより、日本のホラーが怖い。遊園地のお化け屋敷も、お化けテイストで作られているとギャン泣きです」と苦笑いを浮かべた。

「おっぱい」が怖かったという寛一郎。小さい頃に乳離ができなかったそうで、「母親のおっぱいに、父親がすごい怖い顔を書いた。カルチャーショックで、そこから乳離はできたんですけど、反動でもっと好きになった」ことを明かして、会場を笑わせていた。

『泣く子はいねぇが』
11月20日(金)より新宿ピカデリー他全国ロードショー
監督・脚本・編集:佐藤快磨
企画:是枝裕和
音楽:折坂悠太
主題歌:折坂悠太「春」
出演:仲野太賀 吉岡里帆 寛一郎 山中崇 余貴美子 柳葉敏郎
配給:バンダイナムコアーツ/スターサンズ

【ストーリー】 秋田県・男鹿半島で暮らす、たすく(仲野太賀)は、娘が生まれ喜びの中にいた。しかし妻・ことね(吉岡里帆)は、子供じみていて父になる覚悟が定まらない様子のたすくに苛立ちを募らせていた。そんな中たすくは、ことねに「酒を飲まずに早く帰る」と約束を交わし、大晦日の夜、地元の伝統行事「ナマハゲ」に、例年通り参加する。しかし、結果酒を断ることができずに泥酔したたすくは、溜め込んだ鬱憤を晴らすように「ナマハゲ」の面をつけたまま全裸で男鹿の街へ走り出す。そしてその姿がテレビで全国放送されてしまうのだった。ことねには愛想をつかされ、地元にも到底いられず、東京へ逃げてしまうたすく。しかし2年の月日が流れても、東京に居場所は見つからず、徐々に「ことねと娘に会いたい」という想いが強くなっていく。ようやく、自らの愚行と向き合うことを決め、地元に戻ってきたが、仕事は簡単には見つからず、ことねと会うことも叶わず、状況は容易いものではないのだった…。

©2020「泣く子はいねぇが」製作委員会