のん「今年も映画祭が開催されるんだという喜び」東京国際映画祭に出品決定!林遣都『私をくいとめて』メイキング写真

高校在学中の2001年に「インストール」で第38回文藝賞を受賞しデビュー後、芥川賞、大江健三郎賞など数々の賞を受賞してきた綿矢りさの同名小説を、大九明子監督がのんと林遣都共演で映画化する『私をくいとめて』が、12月18日より公開される。このほど、本作が第33回東京国際映画祭「TOKYOプレミア2020」部門に出品されることが決定した。併せて、のんと大九明子監督のメイキング写真がお披露目となった。

本作は、脳内に相談役「A」をもつ31歳おひとりさまと年下男子による、あと1歩近づけないむずがゆい恋模様を描いた崖っぷちロマンス。

10月31日から11月9日まで開催される第33回東京国際映画祭。コロナ禍でありつつも、映画作品を劇場の視聴環境で体験してもらうことにこだわり、コロナ感染症対策を徹底しながらリアルな場での実施が決定した。

本作の招待が決定したのは、「TOKYOプレミア2020」と銘打たれたショーケースの部門。従来の「日本映画スプラッシュ」、「アジアの未来」、「コンペティション部門」が統合された今年限定の部門となる。本部門では、32作品(欧米10、アジア12本、日本10本)の上映を予定しており、同部門の全作品を対象とした「観客賞」が設けられている。大九明子監督は『勝手にふるえてろ』で、第30回東京国際映画祭の「コンペティション部門」にて一般観客の投票で選ばれる観客賞を受賞しており、本作での2度目の受賞に期待がかかる。なお、観客賞は11月9日に行われるクロージングセレモニーにて発表される予定だ。

メイキング写真には、撮影中にコミュニケーションを取る監督とのんの姿が収められる。撮影について、「のんさんはいっぱい質問してくれました。その対話の中で、この映画の核を再確認できたように思います」とコメントを残していた大九監督。人気・実力ともに兼ね備えたのんが、初参加となる大九組で一体どんな化学反応を見せてくれるのか。

■大九明子(監督) コメント
特別な一年の特別な映画祭に選んでいただき、大変光栄です。『私をくいとめて』は、撮影中断を経てようやく生み出されました。私は、人に怯え、人との距離感を計りながら生きる人間を好んで描いて来たけれど、ウイルスに距離を取らされるのは不本意です。ステイだのゴーだの指図を受けるのも。映画作りや、劇場で映画を観る体験が、命を脅かすことになるなんて辛い。私の人生にはそれらが欠かせないのです。部屋から一歩踏み出して、東京国際映画祭に参加することが、心底楽しみです!

■のん(黒田みつ子役) コメント
東京国際映画祭への出品、とても嬉しく思います。そして、今年も映画祭が開催されるんだという喜びを大きく感じています。映画は、観た人の人生に関わるもの。その映画を観た事は目や耳から頭の中に入ってその人の思い出として刻まれる。この作品でみつ子を演じたのは、私の中でとても大切なものとなりました。みつ子さんや多田君やAが、ちょっとでも観てくださる方の人生に関われたら嬉しいなと、今から楽しみにしています。

『私をくいとめて』
12月18日(金) 全国ロードショー
監督・脚本:大九明子
原作:綿矢りさ「私をくいとめて」
出演:のん 林遣都 臼田あさ美 若林拓也 片桐はいり
配給:日活

【ストーリー】 30歳を越え、おひとりさまもすっかり板についてきた黒田みつ子(のん)。みつ子がひとりきりでも楽しく生活できているのには訳がある。脳内に相談役「A」がいるのだ。人間関係や身の振り方に迷ったときはもう一人の自分「A」がいつも正しいアンサーをくれる。「A」と一緒に平和なおひとりさまライフがずっと続くと思っていたそんなある日、みつ子は年下の営業マン多田くん(林遣都)に恋をしてしまう。きっと多田くんと自分は両思いだと信じて、ひとりの生活に慣れきってしまったみつ子は20代の頃のように勇敢になれない自分に戸惑いながらも、一歩前へふみだすことにする。

©2020「私をくいとめて」製作委員会