志尊淳、柴咲コウ、水川あさみが監督初挑戦!山田孝之&阿部進之介発起人の短編映画製作プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS』始動!

役者を目指す全ての人に「学び」と「チャンス」を提供するため、山田孝之、阿部進之介、伊藤主税(and pictures)らが発起人となり、2017年にスタートしたサービス「MIRRORLIAR」。これまで様々な監督・脚本家の方々をはじめ、たくさんの方々の協力のもと日本の映画界、俳優界に新たな提示をしてきた。このほど、9月16日に東京国際フォーラムにて彼らによる新プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアーフィルムズ)」の発表記者会見が行われ、伊藤主税、山田孝之、阿部進之介、関根佑介(Fogg)、松田一輝(KOUEN)、小金澤剛康(イオンエンターテイメント)が登壇した。併せて、本企画に監督として参加する安藤政信、志尊淳、柴咲コウ、水川あさみら12名よりコメントが寄せられた。

『MIRRORLIAR FILMS』は、若手とベテラン、メジャーとインディーズが融合し映画を作り上げるプロジェクト。年齢・職業問わず多くの方たちに映画製作のきっかけや魅力を届けるべく、一流監督から一般クリエイターまで、36人の映画監督による短編オムニバス映画を4シーズンに分けて製作し、1stシーズンを2021年夏に全国劇場公開する。シーズン2、3、4と3ヶ月ごとに公開していき、4シーズン公開後には映画祭を開催。グランプリ作品には500万円の賞金が贈呈される。レイティングはPG12 以下。ビデオフォーマットは自由。スマホ撮影作品でも応募可能だ。

記者会見では、36名の参加監督のうち、12名の参加監督の名前が山田から発表された。そのメンバーは阿部進之介、安藤政信、井樫彩、紀里谷和明、志尊淳、柴咲コウ、野崎浩貴、福永壮志、藤井道人、水川あさみ、山下敦弘、山田孝之とサプライズな顔ぶれ。阿部進之介、安藤政信、志尊淳、柴咲コウ、水川あさみは、監督に初挑戦する。

山田は「日常で気軽にSNSで動画を撮って公開するというサイクルは現代に根付いているので、そこにストーリーを作って撮ってみる。映画作りを気軽に身近に感じてほしい。主婦の方が『500万円撮りましょうよ、奥さん!』みたいなこともあると思う。動画を撮ってみんなが楽しんでくれたら」とさらなるエントリーに期待した。さらに、山田にとっては2021年公開の映画『ゾッキ』に続く監督業だが「僕は運営側なので賞金はもらえないけれど、何でもやってやろうという感じです。まだ何を撮るかは決めていませんが、上映時間や予算などの制限があるからこそ、アイデアで乗り越えて面白い刺激的な作品を作りたい」と意気込みを語った。

また、山田は監督業初挑戦の俳優陣に「カメラの前と後ろでは違うものがあるので、それを感じてもらいたい。俳優をやっていく中でも監督の立場や苦労を知るのは大切な事。そこに気づいてもらって、映画愛がより強くなることを期待しています」と実感を込めながら呼びかけ、キャスティングについては「僕とこの人かなぁ?というイメージはあったものの、短編を撮るほかの監督から『孝之、出てよ』と言われている。その全部に応えて山田孝之だらけの映画祭になったら悲惨なので、逆に自分の作品には出ないで別の監督をキャスティングしてやろうかなと。普段芝居をしない監督に芝居をさせるのも面白そう」と口にし、構想は広がるばかりの様子だった。

一方、監督初挑戦の阿部は、「まだ撮影は始まっていませんが、僕自身ワクワクします。この世に存在していない映画をゼロから作る喜びがある」と声を弾ませながら「どんな内容か?それは…秘密です!」とニヤリ。エントリーする人々に向けて「新たな才能の出現も楽しみ。これから映像表現をしようとする方々は僕らの仲間です。映画というものを一緒に盛り上げることができたら」とエールを送った。

今回のプロジェクトの狙いについて、山田は「子供たちの将来の夢がYouTuberという今の時代の変化を感じる中で、劇場で観る映画の素晴らしさを知ってもらう数を増やしたい。今の時代は短い映像に慣れているので、短編は合致している。それを劇場で観てもらって、映画っていいじゃん!と思ってもらえれば」と説明した。

続いて伊藤は「一人でも多くの方に映画作りの面白さを体験してもらいたい。それを劇場で観てもらうことに意味がある。若い世代が映画に触れあってほしい」と熱弁。関根は「映画を作るきっかけを作り、数が増えることによって誰かに刺さる作品が生まれる。劇場公開というゴールを用意して映画作りに触れるきっかけを作る。それこそが映画ならではの面白さ」とプロジェクトに賛同した。松田も「SNSを利用している若い世代に、仲間たちと考えて映画を作るきっかけを与えたい」、小金澤は「完成形をイメージした時に面白そうだと思ったし、観客に自分も作ってみたいと思わせる可能性も高い。今回のプロジェクトは映画業界全体の希望。長いスパンで続けられるプロジェクトでもある」と魅力を語った。

最後に、阿部は「映画を撮ってみようかな、と思った瞬間からあなたも映画監督です!仲間が増えることを楽しみにしているし、刺激し合えたら」、山田は「ネガティブでもポジティブでもいい。表現を吐き出す場として今回のプロジェクトが確立されたら面白くなるはず。ネタを探してどんどん短編映画を撮って、エントリーしてほしい」と未来の映画監督たちに呼びかけた。

本プロジェクトは賛同企業として、ソニー株式会社やクラウドファンディングでも有名な株式会社キャンプファイヤーが名を連ねる。ソニーからは撮影機材の貸し出しを一般向けに行うことや、キャンプファイヤーからは特設ページの作成や資金調達しやすい環境づくりなどの協力を得ることも発表されるなど、大きな注目を浴びる会見となった。

▼「MIRRORLIAR FILMS」参加者 コメント

■阿部進之介
僕にとって劇映画は『ここでは無い、でも地続きにある、手の届かない、どこかの世界の物語』であり、子供の頃から魅せられてきた没入できる世界です。そんなパラレルワールドのような世界を、監督として創れるなんてとても幸せです。想像と創造を忘れずに楽しみたいと思います。

■安藤政信
自分がいつか監督をするだろうとは心のどこかで想ってました。ただその時がいつだかはわからず、この場所で出逢った、仲間の山田孝之や伊藤主税さん達によって連れてきてもらえたのだと思います。この出逢いをはじまりに映像演出に関わっていきたいです。

■井樫彩
不思議なご縁で今回参加させていただくことになりました。このような素敵な取り組みの中で、自分になにが出来るのかを考えながら、ひとつの物語を紡ぎ出せたら、と思っています。

■紀里谷和明
まだ自分でも何が出来上がるのか見当もつきませんが、新しい映画制作を多くの方々とご一緒できる事を楽しみにしています。

■志尊淳
色んなことに挑戦したい。普段役者としての立場から行っている物作りを違う立場から、監督という目線から0から触れてみたい。俳優をやっている中で、徐々にこの気持ちが強くなっていきました。でもまさかこんなに早く出来るとは思ってなかったです。どんな形であれ、クリエイティブという観点で役者の仕事に還元できるような事を感じたいと共に、自分が感じる心内を作品を通してお伝えできたらなと思います。支えてくださる方々に感謝の気持ちを持ちながら楽しく作品作りをしていきたいです。

■柴咲コウ
「なんだかワクワクする」純粋なその想いだけを手掛かりに、やったことないことに挑戦してみるのも良いのかもしれない。「やりたいけど、やり方がわからない」そういったことも、人が集まれば、できることがたくさんあるのだろう。

■野崎浩貴
例えば小学生やおばあちゃんたちが作る映画だって当たり前にある方がいいです。この企画には必須条件はありません。少し前までサラリーマンだった僕も作ります。しかも全て劇場公開されます。すでにもう楽しみです。

■福永壮志
様々な声が集められた短編映画の作品群は、きっといつか振り返った時に今のこの時代が反映されたものになると思います。短い時間でも心に残る作品が作れるように頑張ります。

■藤井道人
自主映画時代、短編映画を作り続けてきたけれど、こうやって自由に創作する機会をいただけたのは久しぶりな気がします。紛れて埋もれてしまわないように、初心にかえって楽しみます。

■水川あさみ
わたしの同級生であり、友達であり、尊敬する役者仲間でもある山田孝之から面白い話をもらいました。監督やらない?って。仕事でいちばん関わる立場なのに、いちばん未知の領域。自分が監督をやるなんてまったく思ってもみなかったけど、毎度、刺激と勇気をくれる山田孝之が誘ってくれるならチャレンジしてみようと、不安と期待が入り混じっております。

■山下敦弘
「自由に好きに短編を作ってください」と言われると逆に辛い。元々、自主映画制作からのスタートだったので、昔は自由に好きに映画を作っていたはずなのだが、あれから20年以上も経ち、いろんな経験をしてきた今、自由に好きにと言われても正直どうしていいのか分からない…、といった状況なので、分からないものは分からないまま分かったフリをせず自由な映画に挑もうと思う。分からないまま突き進んだらどうなるのか?自分でもよく分からないので楽しみです。

■山田孝之
与えられたのは自由な表現の時間。制限が無いと聞けば、人は自分で制限をどんどん増やすから面白い。予算は?日数は?人数は?機材は?納品は?自分一人スマホを片手に佇むこともできるし、熟考の末予算を増やし結集させることもできるだろう。5分〜15分の短い時間の意味は、強さも弱さも全てを含めた己との戦いから始まる。既に100で恐れているから未来は明るい。

『MIRRORLIAR FILMS』(全4シーズン)
監督:阿部進之介 安藤政信 井樫彩 紀里谷和明 志尊淳 柴咲コウ 野崎浩貴 福永壮志 藤井道人 水川あさみ 山下敦弘 山田孝之

「1st シーズン」
2021年夏 全国公開予定