イタリアのアカデミー賞で作品賞・脚本賞に輝き世界中で驚異的な大ヒットを記録し、“世界で最もリメイクされた映画”と言われる『おとなの事情』を、東山紀之主演でリメイクする『おとなの事情 スマホをのぞいたら』が、2021年1月8日より公開されることが決定した。
『おとなの事情』は、友人の家に夕食会に訪れた7人の仲間たちが、それぞれの携帯電話にかかって来た電話やテキストメッセージを共有し合うという“ゲーム”によって、繰り広げられる人間模様を描いたシチュエーション・ドラマ。ルールはただ一つ。「スマホのロックを解除し、届く電話・メールの内容は全員に公開すること」。パーティに参加した全員が、バレたら夫婦関係も友情も即・崩壊の秘密を抱えながらゲームに参加する。なんとか自分の秘密だけは死守しようと知恵を巡らせている間にも、とんでもないメールが皆の眼前で届いてしまう…。
同作をリメイクした本作で7人を演じるのは、誰もがその活躍を知る人気俳優たち。主人公の独身男・小山三平(こやまさんぺい)を演じるのは東山紀之。映画主演は『小川の辺』以来、10年ぶりとなる。数々の映画・ドラマ・舞台でストイックな役作りと演技を見せ、世間を魅了してきた東山が演じる主人公は、まさかの“モテない独身男”。当初東山には別の役での出演をオファーしたが、脚本を読んだ東山が「この役ならぜひ!」と自ら志願し、製作陣を仰け反らせた。共演には、鈴木保奈美、常盤貴子、益岡徹、田口浩正、木南晴夏、淵上泰史が集結。鈴木と益岡が演じる50代のセレブ夫婦、常盤と田口が演じる40代の倦怠期の夫婦、木南と淵上が演じる30代の新婚カップルが、それぞれ絶対にバレてはいけない“おとなの事情”を抱え互いに暴き合う。
監督を務めるのは、映画『ヒーローインタビュー』、『バースデイプレゼント』、ドラマ「101回目のプロポーズ」、「後妻業」などを手掛けた光野道夫。そして脚本は「ちゅらさん」、「ひよっこ」などのNHK朝のテレビ小説のほか、映画・ドラマ・舞台で数々の名作を生み出してきた岡田惠和が担当する。本作は岡田が令和元年秋の紫綬褒章を受賞して以来初めて手掛けた作品となる。岡田の手によって、豪華俳優陣が集結した男女7人の群像劇は、イタリア版『おとなの事情』や各国のリメイク版とは異なる、日本ならではの“おとなの事情”が盛り込まれて生まれ変わった。次から次へと起きる想定外の展開、そして誰も予想できない意外な結末は、世界中でリメイクが続いた『おとなの事情』の決定版となる。
▼スタッフ&キャスト コメント
■東山紀之(小山三平役)
この映画は、サスペンスであり、コメディでもあると感じております。秘密を抱えた人間が、どの様にその場その場を凌いでいくのかを楽しんで頂きたいです。その先に、何が待っているのかという点は、皆様の心に染みるものがあるのではないかと思います。世界中でリメイク版が公開されておりますが、日本の『おとなの事情』はオリジナル要素が多いので、新作としてお楽しみ頂けたらと思います。人によって見え方が全く違う物語です。ぜひパートナーや友人と観て語り合って頂きたいです。ある人にとってはドキッとする描写がいくつも出てきたり、ある人にとってはある種の共感があるかもしれません。人生は、綺麗事だけではなく、誰しもが時には間違いも起こすものです。そんな誰もが起こし得る状況をハラハラしながらご覧下さい。この映画への様々な想いをもっと伝えたいのですが、少しでも口を開いてしまえば、核心部分まで話したくなってしまうので、ここまでにしておきます。ぜひ、劇場で共有しましょう。
■鈴木保奈美(六甲絵里役)
今まで演じてきた中で、たぶん一番嫌な女です、絵里さん。でも大好きなんです。脚本家岡田惠和さんが、大人のくせにダメダメで、だからこそ愛すべき人間に描いてくださったから。強化合宿のようなリハーサル、格闘技のリングに上がるような撮影の日々を経て。大人の上質なコメディをお楽しみいただけたらと思います。
■常盤貴子(園山薫役)
初めて台本を読ませていただいたとき、これは、大変な撮影になるぞと覚悟をしました。ワンシチュエーションで、ずーっと同じメンバー。最初は不安でいっぱいだったけれど、いつの間にか終わりたくないとすら思うくらいに楽しい日々でした。お正月早々、ご家族みんなで笑っていただけたら幸いです。
■益岡徹(六甲隆役)
その場の取り決めひとつで、随分と怖い道具になるんだなと思いました。次々に暴露される、絶対他人に知られたくない事。辛辣で、残酷で、でもユーモアがあって、この人達のその後が気になる映画かと。私はグループ最年⻑の美容整形の医者。そして彼もまた、恥ずかしい思いをしたり、深く傷ついたりします。程度の差はあれ、みんながみんなそうなるんです。
■田口浩正(園山零士役)
まずシナリオが素晴らしかったです。絶妙な“おとなの事情”が描かれています。全てのキャラクターに散りばめられている、愛すべき人間の業の数々。笑ってしまいます。リハーサルを繰り返し台詞と芝居を身体に馴染ませ、本番に挑む。舞台さながらの緊張感があり、役者冥利に尽きる作品でした。
■木南晴夏(向井杏役)
ネガティブな性格で、夫に対して不信感を抱いている、向井杏という役を演じました。岡田さんこだわりの結末が、日本ならではだと思いました。いろんなことがあっても、それでも前を向いて生きて行こうというメッセージが、コロナ禍前の撮影ではありましたが、今の世の中に通じるものがあると思います。
■淵上泰史(向井幸治役)
岡田惠和さんの脚本の下、ワンシチュエーションコメディ映画となっております。僕の役の秘密は…“観てのお楽しみ”と言う事にしておきます。来年この映画が皆様にお届け出来る事、そして映画公開に向けて尽力して下さった全てのスタッフに感謝しております。ひとつよしなに。是非ともお楽しみに。
■光野道夫(監督)
「あの時…もしも…」そんな言葉をいつも思い浮かべていたら前に進めない〜月が輝いて見えるのは太陽のおかげ…人間だから信頼になり…ドキドキ・ハラハラで生きられる。素晴らしい作品に出来上がりました、キャスト、スタッフのおかげです。
■岡田惠和(脚本)
観客として思わず拍手したイタリア映画『おとなの事情』。そのリメイクの脚本を書かせていただきました。リスペクトしつつも、闘いを挑むつもりで取り組みました。思わぬ展開の連続とその先に待っている感動。最高の俳優たちの会話劇を書かせていただき、幸せでした。絶対に楽しんでいただけると確信しております。
『おとなの事情 スマホをのぞいたら』
2021年1月8日(金) 全国公開
監督:光野道夫
原作:映画『おとなの事情』
脚本:岡田惠和
出演:東山紀之 常盤貴子 益岡徹 田口浩正 木南晴夏 淵上泰史 鈴木保奈美
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
【ストーリー】 気のおけない仲間である3組の夫婦と一人の独身男の男女7人が久々に集ったパーティで、あるメンバーの提案からスマートフォンに届く電話・メールの内容を全員に公開するゲームが始まる。
© Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.